人を動かす究極のビジネススキルは「感動力」だ!

ビジネス

2018/1/31

『感動力の教科書 人を動かす究極のビジネススキル』(平野秀典/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「説明」や「説得」などのテクニックでは、もはや人は動かない。人の心を動かすために求められる究極のビジネススキルとしていま「感動力」が注目されている。人は感動するからこそ動き、感動する商品はヒットし、感動する接客はファンを増やす。感動する商品や接客、プレゼンテーションをするために必要な「感動力」を身につけるためにはどうすればいいのか? その方法が『感動力の教科書 人を動かす究極のビジネススキル』(平野秀典/ディスカヴァー・トゥエンティワン)にまとめられている。

商品や人や企業が持つ本来の価値が伝わり、人が自ら動き出す表現力―それを私は「感動力」と名付けました。

 上記のように語るのは本書の著者、日本で唯一の感動プロデューサー・平野秀典氏。感動を生み出す表現力を向上させる専門家だ。ビジネスと表現力の関連性に気がつき、独自の感動創造手法を開発。日本マイクロソフト、トヨタ、パナソニック、伊勢丹など全国の企業で講演や指導を行い、受講体験者は20万人を超えた。多くの人の心を震わせてきた平野氏の人を動かす究極のビジネススキル「感動力」、それをくわしく紹介していこう。

 インターネットなど多くの情報が飛び交う中で、人々は生活している。そのため、情報をスルーする力や見抜くスキルはどんどん高くなっている。話題となったテクニックや小手先の技術で人をコントロールしようとしても、すぐに見透かされてしまうこともあるだろう。人を動かすために必要なものは表面上のテクニックではない。平野氏は「プレゼンテーションも商談も、日常のコミュニケーションも、人に価値を伝えるために最も大切なのは、テクニックではなくハートだ」と断言する。人の心を打つには人の心しかない。人に伝えるためには、心からのメッセージでなければならないのだ。

必要のない説明を繰り返すセールスに出会うとき、聞けば聞くほど買う気がなくなるのは、私だけだろうか?

 モノを売る仕事した人の中には、アイテムの商品知識を覚え、ロールプレイングを繰り返し、お客様に売り込む「説得型セールス」を経験したことがあると思う。この「説得型セールス」はモノや情報が圧倒的に少ない時代には良かった。しかし、情報が飛び交う現代では、どれだけセールスマンがお客さんに商品の価値を説明しても伝わらないことがある。それどころか、セールスマンの説明と説得を聞けば聞くほど、買う気がなくなってしまうこともある。商品の価値を伝えたい、届けたいメッセージがあるならば、上手い話し方よりも心を込めて話せばいい。口先で話すか? 心で語るか? 人の心を動かすのはハートなのだ。

「感動力」と聞いたとき、まず最近の自分は感動しているだろうかと思った。ドラマや映画を見たときに感想を求められてもどう答えていいか迷うし、感動してもそれをうまく表現するのは難しいなと思っている。本書で、平野さんは「誰もが皆、子どもの頃は、表現力の達人でした」と述べている。子どものころは素直に感情を表現し、何かを発見したり、びっくりしたり感動したりした。しかし、大人になって処世術や常識を身につけて、自分は感情を表現することが下手くそになった。心を表現する力をないがしろにしていたような気もする。感情よりも小手先のテクニックばかりを追いかけていたのだ。

「心が動き、自分が動き、人が動く」

 人を動かすには、心を動かす感動力が不可欠だ。心の時代と呼ばれる現代、感動が価値を生む時代になっている。「人の心を動かす表現力」すなわち「感動力」がこれからのビジネスにおいて重要なものとなるだろう。

文=なつめ