「かけて」「焼く」だけの簡単おかず! 忙しい人にこそ“オーブン料理”がおすすめ♪

食・料理

公開日:2018/2/16

『かけ焼きおかず かけて焼くだけ!至極カンタン!アツアツ「オーブン旨レシピ」』(山田英季/グラフィック社)

 料理をしている時、どうしても無駄になりがちな“焼く時間”や“煮る時間”。スキマ時間を活用しようとして「ほんのちょっと」のつもりで離れても、気がついたら焦げてしまっていた、なんて話もよく聞く。そんな慌ただしい人にオススメしたいのが、『かけ焼きおかず かけて焼くだけ!至極カンタン!アツアツ「オーブン旨レシピ」』(山田英季/グラフィック社)。

 本書は、切った具材にたれやソースをかけて焼くだけの簡単レシピの本。そして重要なのは、調理にフライパンや鍋ではなくオーブンを使うこと。オーブンを使うことで、焼いている間は料理から完全に離れることができるのだ。時間をきちっとセットすれば、焦げることもない。「オーブン料理は時間がかかる」「難しそう」「めんどくさそう」という人もいるが、実はオーブンは、忙しい人や料理が苦手な人にこそ積極的に使ってほしい便利アイテムなのだ。そこで、いったいどんな料理が作れるのか、実際に作ってみようと思う。

■「焼くだけすき焼き」(P.10)


 1つめは、この時期食べたいあったか料理、すき焼き。すき焼きというと、すき焼き鍋や電気鍋などに材料を入れてテーブル上で作るイメージが強く、時間がない時には作りづらい料理でもある。しかしオーブンを使えば、材料を切って耐熱容器に詰め、醤油、酒、砂糖を合わせた割り下を加えて220度に予熱したオーブンで焼くだけで完成する。

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 オーブンを使うことで上からも加熱され、こんがりするのもまた美味しい。お箸で割り下と馴染ませると、万遍なく味もつく。この方法なら、加熱中の時間は自由に使うことができる。

■「アサリのカレーパエリア」(P.55)


 2つめは、火加減や見極めが難しいパエリア。こちらも入れてかけて焼くだけ。耐熱容器に米を入れ、みじん切りにした玉ねぎとにんにく、砂抜きしたアサリをのせる。合わせだし、カレー粉、オリーブオイル、薄口醤油、酒、塩を混ぜたスープをかけて、刻んだイタリアンパセリをふり、アルミホイルをかけて220度に予熱したオーブンで25分焼き、10分蒸らせば完成。

 アサリとカレースープの旨みをしっかり吸ったパエリアは、オーブンだけで作ったとは思えないほど絶品。この「アサリのカレーパエリア」はもちろん、海老や鶏肉など好きな材料で好きな時にパエリアが食べられるというのは、とてもありがたい……!

■「エリンギのタラコバター焼き」(P.79)


 最後は、ささっと作れてお弁当にも重宝しそうなタラコバター焼き。一口大に切ったエリンギと薄皮から取り出したタラコ、バター、パセリをよく和え、220度に予熱したオーブンで12~15分焼くだけ。レシピに「どんなきのこでもアレンジできます」とあったので、今回はしめじも入れて、ちょっとピリ辛に辛子明太子で作ってみた。

 明太子、バター、きのこと旨みの強い食材を詰め込んでいるだけあって、シンプルな味付けなのにしっかりとした味わい深い味に仕上がっていた。長ねぎや蓮根との相性も良さそう。

 どのレシピも、かけて焼くだけなので洗い物も最小限。さっと作れて、美味しく食べられて、後片付けも楽。これはもう、オーブンを活用しない手はない!

 この『かけ焼きおかず かけて焼くだけ!至極カンタン!アツアツ「オーブン旨レシピ」』には、他にも「手羽元の甘辛味噌焼き」や「グリルハンバーグ」「焼きエビチリ」など、作ってみたいレシピがたくさん掲載されている。今までオーブンをあまり使ってこなかった人も、本書でオーブン料理のコツを掴んで、美味しい料理が最低限の手間で食べられる幸せを料理とともに味わってほしい。

調理・文=月乃雫