一足早く春を“食”で満喫♪ 春野菜の旬レシピ【作ってみた】

食・料理

公開日:2018/2/16

『春野菜があれば! おいしい旬レシピ』(主婦の友社)

 暦の上では立春を過ぎ、そろそろ春の雰囲気を味わいたい今日この頃ですが、まだまだ寒い日が続いていますね。しかし、店頭を見ると少しずつ春野菜が並び始めていて、着実に春が近づいてきているようです。そこで、“食”から一足早く春を堪能してみませんか? 『春野菜があれば! おいしい旬レシピ』(主婦の友社)では、春野菜別のレシピがたくさん紹介されている上に、食べるシーンや栄養面などについての分かりやすいアイコンもついているので、いろいろな状況に合わせてレシピが選びやすくなっています。もちろん、野菜の選び方、保存方法など、春野菜の基本データも紹介されているので、野菜の美味しさをまるまる味わえる1冊です。そこで、菜の花・アスパラガス・にんじんを使った3品を実際に作ってみました。

■ほろ苦さが季節を感じさせる「菜の花と鶏肉のさっと煮」(P.22)


 鍋にだしを入れて火にかけ、煮立ったらみりん、しょうゆ、酒、塩を加えて再び煮立たせます。ここに、そぎ切りにし、小麦粉をまぶした鶏胸肉を1切れずつ入れて3分ほど煮たら、最後にゆでた菜の花を加え、さっとひとまぜしたら完成です。

 1品目は、キングオブ春野菜である菜の花を使ったレシピです。見た目からして、鮮やかな緑が春を感じさせますよね。食べてみると、菜の花のみずみずしい食感とともに、あの独特の苦みが口の中に広がり、「そうそう、これこれ」と思わずにはいられません。これに、つるんとした食感の鶏肉が合わさって、ボリュームもアップ。でもとってもヘルシーな1品です。ちなみに菜の花には、ほうれんそうの約3倍もあるビタミンCや、β-カロテン、鉄、カルシウムなどがたっぷり含まれていて、とにかく栄養満点な緑黄色野菜です。

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■とってもクリーミーな口当たりで体が温まる「アスパラガスと鮭のクリーム煮」(P.26)


 サラダ油を熱したフライパンに、鮭を入れて両面を焼き、いったん取り出します。フライパンにバターをとかし、みじん切りにした玉ねぎを入れて炒めたら、小麦粉を入れてさらに炒めます。ここに、先ほどの鮭、白ワイン、ローリエ、水を加えたらふたをして10分ほど煮ます。最後に、塩こしょうで調味し、牛乳、ゆでたアスパラガスを加えて温めたら完成です。

 2品目も、春を代表するアスパラガスを使ったレシピです。アスパラガスは通年出回ってはいますが、そのほとんどがハウス栽培や輸入品です。でも春に採れるものは、より甘みや香りが強く、太さもしっかりしているのが特徴です。そんなアスパラガスを香ばしく焼いた鮭と一緒にクリームで煮ることで、アスパラガスの甘みがさらに増し、いくらでも食べられそう。しかも、玉ねぎのみじん切りを煮込んだクリームが本当にトロトロで、食べ終わった時には体の芯からポカポカになれる一皿でした。

 パンにも合い、おもてなしにもぴったりです。アスパラガスの選び方のポイントは、穂がしっかりしまってピンとしている、茎の太さが均一で張りがありまっすぐなものだそう。


■いろんなうまみが味わえてほっこりできる「にんじんと油揚げの卵とじ」(P.37)

 鍋にだし、酒、みりん、しょうゆ、塩を合わせ、にんじん、油揚げを入れたら火にかけます。煮立ったら、さらに8分ほど煮ます。最後に、割りほぐした卵をこの鍋に少しずつ回し入れ、好みのかげんに火を通せば完成です。

 3品目は、意外にも春に旬を迎えるにんじんを使ったレシピです。にんじんもアスパラガス同様に一年中見かけますが、みずみずしい風味とやわらかな食感が春ならではの特徴とのこと。今回は油揚げと一緒にほんのり甘辛い煮汁で煮込み、卵でとじることで、いろんなうまみが出て、全体がとってもまろやかな優しいおかずになりました。にんじんの甘みもしっかり感じられます。これはそのまま食べてももちろん美味しいのですが、熱々ごはんにのせれば、ヘルシーだけれど大満足な丼にもなります。春にんじんは皮もやわらかく、栄養が多く含まれているので、たわしなどで軽くこする程度の下ごしらえで大丈夫です。

■目でも舌でも楽しめる春野菜で、心も体も一足早く春気分

 一年中鮮やかな色をした野菜を目にするのですが、特に春に見かける野菜たちは、みずみずしく、より一層鮮やかで、見ているだけで元気になれます。そんな野菜を食卓に並べるととっても華やかになり、食欲もいつも以上に湧いてきますよね。店頭にはまだまだこれから本格的に春野菜が並び始めますが、そんな野菜を一足早く取り入れて、まずは食から春を感じてみませんか?

文=JUNKO