育児と仕事を両立したい女性のためのヒント 自分らしい「働き方」を切り開く力とは?

ビジネス

2018/2/17

『女性に伝えたい 未来が変わる働き方 新しい生き方のヒントが見つかる、二極化時代の新提言』(野村浩子/KADOKAWA)

 男女雇用機会均等法が施行されて30年以上。女性の働き方がスポットライトを浴びる機会は多い。女性が活躍できる社会のために働き方が見直された部分もあれば、いまだに悩んでいる人たちも多くいる。

『女性に伝えたい 未来が変わる働き方 新しい生き方のヒントが見つかる、二極化時代の新提言』(野村浩子/KADOKAWA)の著者は、元『日経WOMAN』編集長である。これまで、5000人以上の働く女性を取材してきた。

 本書は、さまざまな立場の「働く女性」について論じている。子育てとの両立をする人、専業主婦、パート主婦、出産を考えている人、正規・非正規で働く人、管理職を目指す人……。ライフスタイルを問わず、あらゆる女性が手に取れるようになっている。

 本稿では本書から、多くの女性が悩んでいると思われる「子育て中の働き方」についてのヒントを紹介したい。

■育児や子育てをしながらうまく「仕事」と付き合う3つのキーワード


 子育て中は、仕事においてとにかく制限が多く、同僚たちに負担をかけることもある。お互いにストレスを感じてしまうし、周囲から「ぶら下がり社員」という印象をもたれることもあるかもしれない。そうならないためには、以下の3条件が必要だという。それは「イクボス」「働き方改革」「イクメン」だ。この3条件について、簡単に説明していこう。

(1)イクボス

「イクボス」とは子育てや介護といった時間の制約を理解してマネジメントをする上司のことだ。

 しかし、上司が最初からイクボスならば話は早いが、当然ながら上司は自分で選べるものではない。ただ、上司がイクボスでなくても、積極的に「対話」を持ちかけることで上司をイクボスに変えられる可能性はある。上司にしっかり「自分の情報提供」をするのだ。

 まずは、10分だけでも上司をつかまえる。そして、率直に希望を伝える。たとえば「育休復帰後もバリバリ働きたい」「短時間勤務でも仕事の質を落としたくない」といったことだ。「むこうから話を聞いてくれるだろう」と待っているだけでは、なかなか先に進めない。

(2)働き方改革

 子育てと仕事を両立させるためには、長時間労働を是正する必要がある。まずは、業務の内容を見直さなければならない。「無駄な業務はないか」「この作業を効率化できないか」といったことを個人あるいはチームで考えてみる。

 会社の中でそれを行う絶好のチャンスは「チームに育児休暇を取る人が出たとき」だと著者は言う。休暇を取る人の業務を見直し、無駄を省くことで、全体の業務のスリム化に繋がるのだ。

(3)イクメン

 イクボスと同じで、自分の夫も最初からイクメンだとは限らない。

 夫をイクメンに育てるためには、家事・育児の夫婦の分担を「見える化」することが必要だ。夫婦の家事の分担を色で分けてみると、だいたいが妻が負担している色で埋まるそうだ。現状を具体的な形で共有すること、また、根気強く対話を重ねることが、夫をイクメンにするのだ。

 女性の働き方が見直されてきたといえども、まだまだ困難にぶつかることは多いだろう。
 働きにくさ、生きづらさの解消には、視野を広げることが手がかりになると著者は言う。行き詰まったように見えたとしても、発想を転換したり、選択肢を広げたりすることで突破口が見つかることもあるだろう。
 女性たちの声を生で聞いてきた著者だから書ける力強い一冊を、ぜひ手に取ってみてほしい。

文=女生徒