起業1年目から「お金で困らない人」になる極意

ビジネス

2018/2/20

『ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書』(今井孝/かんき出版)

 あくまでもネット情報だが、YouTuber(ユーチューバー)の収入は人気国内トップクラスともなれば、5億、7億円にもなるという。また最近では、ビットコイン他、仮想通貨のトレードで生計を立ててしまう「仮想通貨女子」も誕生している。

 こうした近年、特に若年層の人の「起業」に対するイメージを、従来の「ハードルが高そう」から「自分にもできそう」へと塗り替えることに、ずいぶんと貢献しているのではないだろうか。

 しかし、一般ビジネスの世界での起業となると、やはりそこには、起業・開業資金はいくら必要? 商品開発、販売戦略はどうする? そして、本当に食っていけるの? などと、不安という名の壁たちが、無数に存在していると感じている人は、依然、多いはすだ。

 そんな人たちの必読書が、『ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書』(今井孝/かんき出版)だ。

 コンサルタント会社を起業し、これまでに数多くの起業家をサポートしてきたという著者。自身の体験も含め、多くの成功実例から得られた、起業とお金に関する考え方・とらえ方へのアドバイス、先入観や不安解消法、成功のコツなどが、50の項目にまとめられている。

 今井氏の著書は、「どこから読んでもかまわない」と著者も記すように、読みやすい構成、絶妙の例えを駆使したわかりやすい表現が特徴だ。

 章立てはあるが、すべての項目に「起業1年目からお金で困らない人は」という同一フレーズが付き、続けて「0円でどこまでできるか試す」などと、アドバイス内容が明示されている。著者のアドバイスは項目内完結型なので、目次を見て気になったものからチェックして、次々に不安を解消していく、といった読み方も可能だ。

 そこで筆者もさっそく、「起業1年目からお金で困らない人は─数字に命を吹き込む」をチェック。

 起業すると、売上・利益・事業計画など、いろんな数字と向き合うことになる。しかし筆者同様、数字に対して「アレルギーがある」「イメージが湧かない」という人もいるだろう。そんな人に対して著者はまず、「ビジネスはお客様の喜びのためにするもの」であり「意味や意義が感じられ、喜びがイメージできないとやる気は湧かないもの」だと諭す。

 そしてこう問いかける。

「たくさんの人を笑顔にする」という言葉と、「今日、5人を笑顔にする」という言葉を比べてください。どちらの方がリアリティがあるでしょうか?

 もちろん、後者である。リアリティが必要なのは、それが具体的なアクションにつながるから。そして「売上や利益だけに数字を使うのではなく、世界観をさらにリアルにするために数字を使えばいいわけです」と、著者はアドバイスする。

 また、数字の伴う「事業計画」を作成する不安に対しては、「あなた自身がそれをイメージしたときに、やる気が湧いてくることが計画の持つ大きなパワー」だと考えるよう、勧める。

 他にも、起業家として持つべきマインド(考え方・とらえ方など)を、「資金」「売上」「価格設定」「販促」「チーム」「お金の呪縛」など、さまざまな角度から教えてくれる本書。「起業」という言葉に惹かれながらも、一歩を踏み出せないでいる人の背中を、ドンと押してくれる一冊となるはずだ。

文=町田光