阿川佐和子が結婚した理由とは? 長年の友人・大石静とオンナの人生の真髄を激白!

暮らし

2018/2/23

『オンナの奥義~無敵のオバサンになるための33の扉』(阿川佐和子、大石静/文藝春秋)

 ここ最近、独身を謳歌し結婚のイメージがなかったタレントの結婚が相次いでいる。浅野ゆう子、桃井かおり…。なかでも話題をさらったのは男っ気なしといわれていた阿川佐和子だ。思ってもみなかった60歳を過ぎての結婚に注目が集まった。

『オンナの奥義~無敵のオバサンになるための33の扉』(阿川佐和子、大石静/文藝春秋)は、そんなアラ還結婚をしたばかりの阿川佐和子と長年の友人でもある脚本家の大石静の、お還暦を過ぎたふたりが赤裸々に語りつくすオンナの人生についての対談集だ。

■独身女性の星・阿川佐和子はなぜ結婚したのか?

 阿川佐和子はなぜ今になって結婚したのか? 誰もが知りたいこの話に、大石静が厳しくつっこんでくれている。くわしくは本書を読んでもらいたいが、ご本人が自称するように「動きは激しいわりに、あるがまま」というキャラクターをうまく収めてくれる、まさにぴったりの伴侶だったからだと頷ける。

 そんな結婚した理由から、新婚生活の実態、夫の好きなところまで、ここまで話していいのか? とも思える明け透けっぷりである。だがそこがいいのだ。

 ここ最近、世の中では中高年のパートナー探しが盛んになっているとよく報道されるが、30代の半分が独身で、パートナーなし、交際歴なしの人も少なくない昨今なのに、なぜ高齢の男女はこうも元気なのか。その秘訣が「なんでもあり」とも思えるキモの据わりかたにあるとも思えてくる。

■早婚? 晩婚? オンナの生き方はどっちが正しい!?

 晩婚の阿川佐和子に対し、対談相手であるラブストーリーの名手・脚本家の大石静は20代で結婚した早婚組。すでに結婚生活40年というベテランだ。

 ベテラン夫婦の結婚生活を長続きさせる秘訣が語られると思いきや、大石静は意外にも恋多き女と自ら言う。結婚してからの妻の恋を見守る夫、というまるでドラマのような設定だ。長年連れ添った夫婦ならではの達観としかいいようがない。あの名作ドラマ『セカンドバージン』も実体験によるものなのかもしれないと思わせる発言もあるから必見である。

 本書ではざっくばらんでいながら女性には身近で多岐にわたるテーマが続く。恋愛、結婚、更年期対策、老後、そして肉親の死…。あまり明かされていない阿川佐和子の父、阿川弘之の病床の様子やその後のドタバタなど、肉親の死を体験していない世代にとっては非常に勉強になり、経験した世代にはそのときが蘇るような既視感が、阿川佐和子ならではの口調で話されている。

 何を話してもアッケラカンとしていて、微笑ましく見えるところが阿川佐和子の真骨頂。それが十二分に発揮されていて、思わず吹き出してしまいそうになる面白トークばかり。相対するふたりが繰り広げる還暦オンナトークはつきないが、とにかく年を重ねたオンナは強い。たとえ男同士がふたりで老後を話したところでこうは面白くならないだろう。

 女性の寿命が80歳を超えた今でも、更年期を迎えた女性の本音はあまり世に出てこない。ふたりのリアルな更年期も貴重な体験談として聞いておきたい話のひとつだ。本書は面白く読めて女性の老後を見据えられる貴重な本といえるだろう。

文=中島ホタテ