マンガ1冊読むだけ! 小学校で習う常用漢字を全て覚えられる驚きの内容とは

出産・子育て

2018/3/1

『学校ふしぎクラブと言葉の国』(篠崎カズヒロ:漫画、北田 瀧:構成/飛鳥新社)

 マンガは小説に劣っているだろうか。一昔前であれば、マンガは子どものもの、と一蹴されていたかもしれない。しかし、最近ではマンガがドラマ化、映画化されることも多くなり、子ども大人を問わず、エンターテイメントの柱のひとつとなっている。

 だが、マンガはただ楽しむだけのものではない。マンガを読むことで、楽しみながら勉強できるものもある。歴史の流れが学べるものや、エジソンや野口英世などの伝記もの、そして難関大学入試頻出の『源氏物語』などが存在する。歴史の流れやストーリーは、文字だけで読むのは大人でもひと苦労。しかし、マンガであればストーリーを追いやすく、頭にも残りやすい。まさにマンガの長所を生かした勉強法と言える。

 これまでは、上記のような大まかな流れを記憶しやすくすることが主流だったマンガ学習。本稿で紹介したいのは、マンガ学習の新たな形である。なんとマンガを用いて“漢字”が学習できる『学校ふしぎクラブと言葉の国』(篠崎カズヒロ:漫画、北田 瀧:構成/飛鳥新社)だ。

 ある日4人の少年少女が不思議な世界に迷い込み、元の世界に戻るために、力を合わせて敵を倒し、謎を解き明かす。さまざまな困難に立ち向かうことで、4人が成長していくというストーリー。

 本書がすごいのは、子どもたちが漢字を覚えるための工夫が随所に散りばめられているところ。以下に本書の独自の工夫を紹介したい。

■児童用マンガなのに、ふりがなナシ

 本書の最大の特徴は、小学校で学習する漢字1026文字に“ふりがな”がないこと。「それでは読み方が覚えられないのでは?」と思うかもしれないが、イラストと話の流れから十分想像することが可能だ。

 さらに、「この漢字はどんな意味だろう」と推理しながら読むことで、中学・高校受験で必要となる、前後の文脈から意味や内容を把握する力も養うこともできる。受験を意識することなく、楽しみながら受験対策ができるのも本書の魅力のひとつだろう。

 また、巻末にはページごとに使われている漢字の読みが記載されているので、自分の力で読み進めることができる。小学校低学年の子どもでも、自分で調べて、勉強を進めるクセが身につくはずだ。

■子どもがよろこぶ謎解き要素が満載!

 子どもはなぞなぞやクイズが大好き。私も小さい頃はなぞなぞの本を持っていて、友達や家族によく出題していたものだ。

 本書には、そんな漢字や四字熟語にまつわる謎解きが多数収録されている。また、本編が終わった後のページには、大人でも難しいと感じてしまう言葉にまつわる問題も掲載されているので、親子で一緒に解いてみるのもいいだろう。

■マンガだから繰り返し見やすく、細かな部分にもこだわりが…

 漢字を一度書く、あるいは読んだからといって、なかなか覚えられない。漢字学習は“繰り返し”がキーワードだ。その点、マンガであれば抵抗なく、二度三度と読み込める。そして、繰り返し読むうちに自然に漢字が読めるようになるだろう。

 さらに、書き取りもできるようになってほしい、という親御さんは、一緒にゲーム感覚で漢字が書けるかどうか試してみてもいいだろう。巻末ページには、掲載されている漢字は何年生で習うのか、という情報も記載されているので、「○年生の漢字で勝負してみよう」と一緒に楽しみながら、学習を進めると効果的だ。

 他にも、本編では古代中国の「兵馬俑」や古墳時代の「仁徳陵」「前方後円墳」、カンブリア紀の生物「アノマロカリス」などが登場する。これらは小学・中学の理科・社会で学習するもの。漢字だけでなく、理科・社会の分野にも触れている点も注目してほしい。

 また、ストーリーも児童用だからと侮れない。誰もが知っているおとぎ話 がモチーフになっており、重要キャラクターの伏線が回収される、など大人も十分に楽しめる内容だ。

 勉強は難しく、大変なもの。そういう一面があることは否めない。しかし、興味を持った内容を知る楽しみが得られるのも、また勉強の一面だ。マンガを使った勉強法で、勉強の楽しみが見いだせる本書、第2弾、第3弾と続いてほしいものである。

文=冴島友貴