3.11に神仏は何をしていたのか? “震災ライン”の神社巡りで神様たちが教えてくれた知られざる愛に涙

暮らし

2018/3/10

『神仏のなみだ』(桜井識子/ハート出版)

 全壊、半壊、一部被害を含め約114万件(総務省消防庁発表)の家屋が被災した東日本大震災。その一方で、数多くの神社やお寺が津波到達ライン上に点在しながらも、ギリギリのところで津波被害を避けていたという事実が、TBSの『報道特番』(2011年8月20日)で放送され、当時大きな話題になりました。

 しかし結果として、約16000人の死者と約2600人の行方不明者(ともに警察庁発表)という犠牲者の多さに、「神様や仏様って本当にいるの? いるのなら、あの時、いったい何をしていたの?」と思った人もいるでしょう。

 そんな疑問に対して、神様たちの当時の行動と思いを教えてくれるのが、『神仏のなみだ』(桜井識子/ハート出版)です。

 著者の桜井氏は、霊能者の祖母、審神者(さにわ:巫女に降りるメッセージが神様からの者かどうかを判断する神職)の祖父という霊能者の家系に生まれ、自身も神仏たちと会話ができるという特殊能力を受け継いだという人物。そんな桜井氏が実際に被災地を訪れ、そこでの神仏たちとのコミュニケーションを通して、震災当時の神仏たちが人間を救うためにとっていた行動を知るのです。本書は、それらをまとめた悲しくも感動的なルポルタージュなのです。

 巡ったのは、合計 32社の神社・お堂に加え、道々にある祠(ほこら)や石碑など。そしてわかったのは、それぞれの神様が疲弊しきるまで人間を助けていたということでした。神様たちは津波を食い止めようと奮闘し、人間を救うためにパワーを出し尽くしたために、自らの存在をすり減らしていたそうです。そのダメージから回復するには、数十年の歳月を要すると著者はいいます。

 もてる力を出し尽くして消えてしまう存在すらいて、神仏たちが人間を想う深い愛に著者は心打たれます。多くの人たちが「神仏の愛に涙した」と寄せた読者カード。そこに綴られた個々の思いが、この本の味わい深さを物語っています。

本当に感動しました。神仏の人を思う気持ちに心を打たれ、感動のあまり魂がふるえるとはこういうことかと、今までにない感情と切なさとで泣きました。恩返しがしたいけど出来ないので、手を合わせてお礼をしました。本当にありがたいです。感謝です。今日も神社で手を合わせて来ました。(青森県・女性・47歳)

『神仏のなみだ』は、心の底から悲しく切なくなり、涙があふれ、衝撃を受け、読んだあともしばらくボーゼンとなりました。だからこそ、より深く自分の生き方を見つめ直し、これからの生き方を考え、神様や仏様そして私の周りに存在して下さる人達や動植物、ご先祖様への「つながり」に深く感謝します。(大阪府・女性・41歳)

こんなに泣けると思いませんでした。心が洗われます。(東京都・男性・52歳)

読み終わった後、涙が止まりませんでした。いつも夜寝る前に読んでいるのですが、泣きながら寝入ってしまったと思います。心が洗われた気がします。(石川県・女性・50歳)

最初から最後まで泣きながら読みました。日々の生活に追われて、神仏の愛情の大きさに気づかずに、自分本位に過ごしていたのではないか…、そんなことを思いました。自分勝手に人を傷つけてしまうかもしれませんが、少しでも人に優しくできたら…、と思っています。そして、神仏にお参りして、たくさんいろいろなことをお話できたらと思います。(東京都・女性・45歳)

 本書には、イエス・キリストや閻魔大王とのコンタクトの様子も収められています。たとえ困難と思える状況や試練としか思えない出来事でも、神仏の力がどう働いているのか、今までにない視点から見えてくるでしょう。

 昨日までは苦難と感じていたことも、明日を生きる勇気に変えてくれ、そんな力を与えてくれる1冊です。