京都三条通に異変…チャイナマネーが京都を破壊する!?

暮らし

2018/3/15

 訪日外国人が年々増加し、日本各地でプチバブルが起こっている。極めつけは京都。日本人にとって魅力的な京都は、外国人にとっても興味深い存在なのである。

■外国人が行列をなす人気スポット

 旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で、「外国人に人気の観光スポット」4年連続第1位となっている伏見稲荷をはじめ、清水寺や金閣寺などには、外国人が行列をなしている。

 外国人が増えれば、当然、宿泊施設が必要になる。元々、人気の観光地ゆえにそれなりの数はあったのだが、この異常なまでの外国人の数からすると、圧倒的に足りていない。そこで、不動産バブルが発生しているのである。

 特に交通アクセスの便利な場所は、取り合いとなっている。その顕著な例としては、河原町界隈。明治や大正時代に建てられたレトロな洋館が建ち並ぶ三条通沿いの土地は、坪1300万円以上の値がつくこともある。いわゆる商業地なのだが、地価が急上昇していることで、土地を手放そうとするオーナーが増えている。

■「京都バブル」で土地を手放す老舗

 不動産業界で「京都バブル」と言われるいま、土地を売りたいと望むのは、無理からぬこと。先祖代々守ってきた土地であっても、目の前に金を積まれれば、人は弱いもの。仕方のないことだが、これによって、伝統や格式が失われることは間違いない。老舗が閉店し、味のある建物が次々に壊されていく。そこにできるのは、外国人向けホテルやレストラン。外国人受けするように、日本的な雰囲気やデザインにはなるものの、そこに京都らしさはない。

 こうした動きを先導しているのは、建築業界や不動産業界なのだが、その裏には相当数の中国人がいる。京都の不動産を中国人向けに斡旋する専門の会社もあるくらいだ。京都バブルに目をつけたチャイナマネーが動いているのである。

■世界中で発揮される中国人の優れた商才

 彼らは、金儲けの匂いを嗅ぎ分ける才能に長けている。華僑ネットワークを利用して情報を収集し、誰よりも早く、バブルの恩恵を手にする。地域の活性化に寄与するなら良いが、バブルが弾ける気配を少しでも感じたなら、即、撤退する。誉めたくはないが、優れた商才である。その商才は、世界中で発揮されているのだが、日本では京都以外でも活発な動きを見せている。

 中国を中心とするアジア圏の人たちでごった返している大阪・道頓堀界隈では、ホテル用地を買収したり物販店を経営したりしている。私たちの知らぬ間に、オーナーが中国人に変わっていることもある。「くいだおれ太郎」で有名な「中座くいだおれビル」を香港の投資ファンドが所有していたこともある。現在は日本のファンドが所有しているが……。

 また、オーストラリアをはじめ、世界中からスキー客が集まって来る北海道ニセコでは、移住する外国人が増えていることから、住宅地の地価が上昇している。この土地を買い漁るのは、香港やシンガポールでビジネスを展開している中国人資産家が多く、さらに地価の高騰に拍車を掛けている。

 訪日外国人のいるところ、中国人あり。観光立国となり、日本人が儲けているのかと思えば、本当に儲けているのは中国人という納得のいかない話である。では、もし訪日外国人が減り、中国人が撤退した後はどうなるのか。たとえ人気の観光地であっても、元の姿を失った地域は、寂れた街として、静けさだけを取り戻すだけなのだろう。

文=citrus コンサルタント 佐藤きよあき