売れる企画はメモで作る! 爆発的ヒット商品を生み出した“メモ技”とは?

ビジネス

2018/3/22

『企画のメモ技(テク)』(高橋晋平/あさ出版)

 本書『企画のメモ技(テク)』(高橋晋平/あさ出版)は、大手玩具メーカーのバンダイで「∞プチプチ」というヒット商品を生み出した著者が、自身の経験をもとに記したビジネス書だ。本書には、「自身も企画力がなかった」と語る高橋氏が一大ヒットを生み出すに至ったメモ技が収録されている。

■ヒット企画はネタ帳から生み出す

 新しい企画が必要でも、自分の企画力の乏しさに困ってしまうこともある。こうしたときは、頭に浮かんだ思いつきやtwitter、webサイトから得た情報をメモすることが大切なのだそう。

 高橋氏はこのメモを「ネタ帳」と呼んでいる。ネタ帳を作るときは、自分が「買いたい」「使いたい」「やりたい」と思えたものごとのみをピックアップするのがポイントなのだそう。ヒット企画を生み出すためにはまず、自分自身がその企画を欲していることが何よりも重要なのだ。

 こうしたネタ帳は「Evernote」のような、スマホやパソコンからアクセスしやすいところへ雑記のように1行で記すのがポイントなのだとか。あえてネタを整理しないことでネタ同士の化学反応を引き起こすのも、高橋流のメモ技だ。

■ウケる企画アイデアは「かけ合わせメモ」で

 豊富なネタを企画として実現させるにはまず、原案となるアイデアを考える必要がある。絶対に成功させたい企画ほど、マーケティングの理論に基づきながらアイデアを組み立てていきたくなるが、高橋氏は最初から理論に沿って考えすぎると、企画がつまらなくなると考えている。そのために実行しているのが、下記の「アイデア発想の3原則」だ。


1.アイデアは、「考えたいお題」×「ネタ(欲しいと思うものごと)で発想する。(かけ合わせメモ)
2.アイデアは、質より量である。
3.アイデアは、ダメなものから率先して出し始める。

 高橋氏が実践しているかけ合わせメモは、ボツアイデアが爆発的にウケる1個のアイデアに繋がっていくというのも特徴だ。こうして生まれたアイデアには個性が反映されているので、目新しく感じられやすい。アイデアを発想するときはつい、「良いものを生み出そう」と意気込んでしまう。しかし、頭の中に浮かんだアイデアを柔軟に活かしていくことこそが、企画のヒットに結びついていくのだ。

■ヒット企画に欠かせない「三角形メモ」とは?

 アイデアを具体的に企画化していくときに大切なのは、「何を」「誰に」「いくら」を設定していくことだと高橋氏は語る。こうした情報を三角形になるようにメモ(三角形メモ)することで、企画の提供価値やターゲット層、利用コストなどが明確になり、企画が実現しやすくなる。三角形のバランスがとれていれば、利用者だけでなく、自社の儲けも重視したヒット企画が生み出せるのだそう。物事を多面的に捉え、利用者も自社も満足ができるように考えつくされた高橋氏のメモ技は、画期的なマーケティング術だった。

 ヒット企画を生み出すためには、特別な才能が必要だと考えている方もいるかもしれない。しかし「ネタ帳」や、アイデアを量産する「かけ合わせメモ」、企画のバランスを見定められる「三角形メモ」を使えば、誰でもヒットメーカーになれる可能性があるのだ。高橋氏のメモ技を実践してみれば、モノコトづくりがより楽しく感じられるようにもなるだろう。

文=古川諭香