物欲ありでもミニマリストになれる! SNS映え◎なインテリア術も学べる片付け本

暮らし

2018/4/3

『モノを減らすと幸せがやってきた』(エリサ/主婦と生活社)

「ミニマリストだけれど、買い物が大好き」という、一見矛盾した生き方をしながらおうちの片付け術を提案しているエリサ氏はモノを持たない暮らしより、身の回りの持ち物をアップデートし、モノの量を保つ暮らしをしている。

 そんなエリサ氏が記した『モノを減らすと幸せがやってきた』(エリサ/主婦と生活社)ではミニマリストになれる片付け法だけでなく、おしゃれ見せできるインテリア術も学べる。モノと向き合い、自分の心も整理できるミニマリストな片付け本は、断捨離下手な方にもおすすめな1冊だ。

■増えがちな服も必要最小限に!

 キッチンやリビングなどの片付けはスムーズに進みやすいものだが、クローゼットとなると手が止まってしまう方も多いのではないだろうか。しかし、こうした悩みもエリサ氏のミニマリスト的思考で解決することができる。極限まで減らしたワードローブや服装の制服化という実験を重ねてきたエリサ氏は自分に合った最小限の12着を見つけられるよう、本書内にチェックリストを収録している。

 洋服は人によって必要となるものが異なる。例えば子持ちの主婦と出張の多い独身女性では、必要となるミニマルワードローブも違ってくるが、それに気づかず、ただ断捨離をしてしまうとミニマルライフを楽しめなくなってしまう。

 だからこそ、エリサ氏が提案する“あなただけのミニマルワードローブ12を知るチェックリスト”は役に立つ。自分らしい暮らしができれば、モノが少なくてもストレスを抱かずに済む。本書はミニマリスト式の片付け術とともに、シンプルな生き方をするにはまず、自分を知ることが大切だということも教えてくれる。

■空間を活かしてこそ真のミニマリスト

 真のミニマリストは、空間をうまく活かせる。例えば、キッチンひとつとってみても、エリサ氏のおうちにはミニマリストらしいこだわりが見られる。エリサ氏のキッチンには食器棚が置かれていない。その代わりに使用しているのが、吊り戸棚だ。普段づかいしない吊り戸棚はデッドスペースになってしまうことも多い。しかし、キッチンにロースツールを常備しておくことで、空間を有効に活用できるようになったという。吊り戸棚への食器収納は腕を高くあげることになり、肩こり防止にも繋がるのだそう。こうした発想の転換が知れるのも、本書の大きな魅力だ。

 また、空間を活かすためにはインテリア選びも重要になってくる。白で家の中を統一しているというエリサ氏は白が持つ奥深さに魅了された。一口に白といっても、黄みがかった白やあたたかみを感じさせる白、透明な白などがあると気付いたのだ。こんな風に白という色を深く楽しむことができれば、空間を広くおしゃれに見せることもできる。床やドアまで白で統一されたエリサ氏宅は、スッキリとした印象を与え、空虚に見えない。生活感を与えないミニマル部屋はSNS映えもばっちりなので、おしゃれな部屋づくりの参考にもなる。

■ミニマリストでも出しっぱなし収納はあり

 ミニマリストを目指そうとすると、部屋の中のものは全てしっかりと収納しなければいけないと感じてしまうかもしれない。しかしエリサ氏は出しっぱなし収納という選択肢を持つことも大切だと語っている。頻繁に使うものや収納してしまうと効率が悪いものは以下の3点にこだわりながら出しっぱなし収納をしていくのもよいのだ。


1.インテリアに馴染む色・形・素材を選ぶ
2.インテリアのポイントになる柄を選ぶ
3.飾る気持ちで配置する

 出しっぱなし収納もインテリアにこだわれば、散らかっている印象を与えず、見栄えがよくなる。

 使いやすさの基準は人それぞれで違う。だからこそ、自分の片付け術のみを人に押し付けず、妥協点を探すこともミニマリストには大切なのだ。どんなにモノが減っても心に余裕がないミニマルライフは幸せだとは言えない。真のミニマリストになるには、家族みんなが快適に暮らせ、満足できるような片付け法を模索していくことが重要だ。

部屋の状態と私の頭の中は、いつもシンクロしていました

 そんなエリサ氏の言葉は、汚部屋で暮らしている人の胸に刺さる。モノをただ減らすのではなく、自分に合ったモノを選択し、部屋とうまく付き合っていくことを意識すれば、平穏なミニマルライフは誰でも手に入れられるのかもしれない。

文=古川諭香