仕事が好きですか? グーグル式自分の“夢中”を仕事にする方法

ビジネス

2018/4/11

『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』(ピョートル・フェリクス・グジバチ/大和書房)

 あなたが見たい世界は?と問いかけるのが本書『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』(ピョートル・フェリクス・グジバチ/大和書房)。著者は金融マンから転身し、Googleで人材開発・組織開発に従事する。

 そこで自身の職業観や世界観を変えた実体験をもとに新しい時代の生き方を説く1冊だ。新しい時代とはポスト資本主義経済を指す。資本主義経済のエリート層は、資本家や高サラリーのポジションを獲得した労働者層だったが、ポスト資本主義のエリート“ニューエリート”とは、“ゼロから1”を生み出すクリエイティブな人々なのだという。冒頭の、“どんな世界を見たいか?”とは、このニューエリートの行動起点となるビジョン、ミッション、パッションを形作る第1問目だ。

ビジョン;何を見たいか 
ミッション;何をしたいか 
パッション;何に夢中か

 資本を背景にした生産力の時代は服従と勤勉が求められ、ナレッジの時代は要求が専門性や知恵に変わった。そしてこれらがアウトソースで手に入るポスト資本主義時代は、新しい価値観を打ち出して市場を切り開く、情熱・創造・率先、が求められるのだという。

 Googleはじめ、Amazon、テスラモーターズなど、新時代のリーダーたちの行動パターンがこれだ。“一見おろかなアイデア”“マネタイズしない”“経験ない”、などの非常識を超越し、既存の飽和市場に新しい考えを打ち出す原動力になるものだ。

 既存の世界は色あせる一方だ。“ゼロから1”よりは、“1を10”に変えるために肥大化した大組織の中で浮かない顔の社員が多いのは、他者貢献が見えにくいからだという。著者は、仕事とは世界に価値を提供していく行為であり、そこに感謝が生まれ他者貢献となって自己実現につながるのだという。つまり自分のアウトプットが誰かに貢献できているか、が見えて計れる状態が必要なのだ。

「ニューエリート」とは、なにもGoogleやAmazonの大創業者のスケールに限ったことではなく、趣味のチョコレートつくりや子育てでも自己実現が可能だという。日本の語学教育を変えたいという夢を持つ女性は、夢の実現へ会社を辞め事業を構想する。きっかけは、両親の教育方針で、英語、スペイン語、中国語、に精通するようにと、海外で育てられた経験だ。親は子育てを通じて価値提供し、子は“ビジョン”を獲得したのである。他にも大企業で働きながら、好きなお菓子をきっかけに副業として起業した女性の事例も刺激になるだろう。

 著者は、仕事の成功は、問題解決、コミュニティつくり、社会貢献、フォロワー数、などで計るべきなのだという。会社に合わせて生きるくらいなら、社外に道を切り開け、と檄を飛ばす。ご一読の上、自問自答してみてはいかがだろうか。「ニューエリート」として人生を変えるきっかけになるかもしれない。

文=八田智明