すべての仕事が3分で終わる!?——嘘だと思ったら読んでみてください

ビジネス

公開日:2018/5/9

『すべての仕事を3分で終わらせる』(岡田兵吾/ダイヤモンド社)

 みなさんは「すべての仕事が3分で終わる」と聞くとどのように感じるだろうか。そんなのムリに決まっている、と思われる方が多いだろう。そんなあなたにこそ読んでもらいたい1冊がある。それは、『すべての仕事を3分で終わらせる』(岡田兵吾/ダイヤモンド社)だ。

 本書がみなさんに提案しているのは、圧倒的なスピードで結果を出し続けるための4ステップ、「量をこなす」「時間を決める」「型をつくる」「型からはみ出たものは自分でやらない」だ。本稿では、そんな本書の中身の一部をご紹介したい。

■先手必勝。初期段階で努力をすれば仕事は圧縮できる

 仕事をする上での大原則は「先出しだ」と本書の著者、岡田氏は説く。上司に確認をとりながら進めなければならない仕事に出くわしたときやミーティングで議論をする必要性が出てきたときには特にこの原則が効果を発揮するという。

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 上司と連携しつつ行う仕事においては、作業に入る前にドラフト(下書き)を作成することなく、上司や関係者と話し合い、必要な情報を共有しておくのだ。こうすることで、上司のレビュー後の訂正を減らすことができるので、無駄な時間を省いて仕事を圧縮することができる。

 そして、初期段階での努力についてもうひとつ留意しておかねばならないのが、高い成果につながる仕事を最初に行うということだ。仕事における評価基準となるのが「成果」である。成果を早い段階で出せれば、高い評価を得られることは間違いない。

 だから、仕事のとっかかりの3分間で仕事の内容を見極め、高い成果が出せそうだと感じたら、優先的に取り組むことが重要となってくるのである。

■時間を決めると自然に結果と速さが伴ってくる

 岡田氏は、仕事を細かく区切って——彼の場合は3分なのだが——密度を高め集中して行うこともまた重要視している。本書のタイトルからも、岡田氏がほとんどすべての仕事は3分で終えられると考えていることがうかがえる。

 多くの人がひとつの仕事を3分で終わらせられない原因に、複数のタスクの同時進行があげられるという。いろいろな仕事を同時に抱え込むとあたふたしてしまって、ひとつひとつの仕事の作業効率が落ちてしまうのは言うまでもないだろう。

 そうならないために、ひとつの仕事に意識を集中させて取り組むことで、3分程度の非常に短い時間で仕事を終えることができるようになるという。そして、仮に短時間で終わらないような業務に携わっていると感じた場合には、意識的にその仕事を3分ずつに区切って行うことが重要だという。そうすることで、長ったらしく感じられる仕事もテキパキとこなすことができるようになるのだそうだ。

 すべての仕事を3分で終わらせられるようになるためには、相当な訓練が必要になってくることは間違いない。しかし、これができるようになれば、ビジネスマンとしての力量が増し、周りから重宝されるような存在になるだろう。あとは実践と継続あるのみだ。

文=ムラカミ ハヤト