第1話掲載の「月刊アクション」が異例の完売!『orange』高野苺の最新作は、才能に揺れる少年たちの絆の物語。奏でる音が導くふたりの未来とは――。

アニメ・マンガ

2018/5/25

 頑張れずにあきらめるやつはたくさんいる。「努力も才能」って言葉が本当なら、それがお前の才能だよ。――累計480万部を突破した大ヒット作『orange』の著者・高野苺による最新作『君になれ』(双葉社『月刊アクション』連載中)のセリフである。コブクロの新曲からインスパイアされた夢のコラボレーション作品でもある本作は、連載開始前から話題を集めており、第1話を掲載した「月刊アクション」6月号が、同誌初の完売を記録した。

 高野苺は、本作について「一人一人違う性格や思いを持った登場人物たちが、迷って悩んで何を見つけるか」描いていきたいと話し、さらに、自身初の音楽とのコラボ連載については、「歌の持つパワーを借りて描けているんだと、今までにないすごい事をしていると感じました」とコメントしている。

 そして注目の新連載の主人公は、ミュージシャンをめざす男子高生・太陽だ。

 いつも明るく前向きな太陽だが、彼の耳に拍手喝采が届くのはいつも空想のなかでだけ。現実には、バンドを組んでくれる仲間も見つからなければ、ギターを弾く手は思いどおりに動かない。好きな子は、ほかの誰かに片思い。頑張れば頑張るほど己の無力さに打ちのめされていく太陽は、道を照らしてくれる“光”となる同級生に出会うのだが……ふたりの少年が孤独を埋めあうように惹かれあう始まりには、希望とともにどこか哀しい気配が漂う。この先ふたりをどんな運命が待ち受けるのか、第1話からはやくも期待感が煽られる。

 努力し続けるのは、思うよりずっとむずかしい。夢みる気持ちが強いほど、“できない”自分への絶望は深くなる。だからみんな、あきらめる。努力することを、ではなく、自分を信じることを。最初から自分なんてこの程度だと見切っておけば、それ以上傷つくこともない。全力以上に努力したのに才能がないと思い知らされるほど、屈辱的で情けないことはないのだから。……だが、本当はちがうのだと、太陽は教えてくれる。

 努力を続ければその先で“あきらめなかった自分”にたどりつく。それは“あきらめた自分”よりもずっとずっと、尊く価値ある存在のはずだ。〈君が素敵かどうか?を決めるのは君じゃない 君を愛する人が見ているのは今よりもずっと遠くの君〉。コブクロの歌詞が高野の物語に重なって、強く胸に響いてくる。

 太陽に「あきらめない才能」を教えてくれるのは、同級生の光(ひかり)。かつてピアノを美しく奏でた彼の指は、いまはぎこちなくしか動かない。光とともに太陽を見守る幼なじみの桜は、写真を学ぶための進学をなぜかあきらめようとしている。それぞれ壁にぶちあたっている3人。未来は決して前途洋洋ではない。その気配は十二分に、第1話からすでに漂っている。だが、どんな悲しみや挫折が待ち受けようとも、歩くのをやめない限り道は続いていく。その先で3人がどんな希望を見出すのか、はやくも楽しみでならない。

 なお本作は、『orange』が実写映画化される際、高野の熱烈オファーに応えて主題歌を担当したコブクロが、今度は高野に逆オファーをしかけたもの。発表された第1話は楽曲MVにも使用され、物語のオープニングPVとしても楽しめる。

■コブクロ「君になれ」ティザーMV

 第2話は、現在発売中の「月刊アクション」7月号に掲載中。高野苺のイラスト入り色紙が当たるプレゼント企画も開催されている。

 さらに、第1話を読み逃した人には、掲載号の完売記念として、「月刊アクション」6月号が1か月間限定で無料公開されているので、同誌の公式サイトから読んでみてほしい。

■月刊アクション公式サイト
http://webaction.jp/monthly_action/

文=立花もも

■『君になれ』特設サイト
http://www.futabasha.co.jp/kimininare/