本当に叩かれる方に原因があるのかな? つまり「正義」の正体は「悪を探す種」

生き方

2018/6/4

『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』(石田久二/KADOKAWA)

 はじめまして。『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』の著者・石田久二(いしだひさつぐ)と申します。2018年5月25日に発売された本書にまつわるサイドストーリーを、これから7回にわたってお伝えしたいと思います。【4/7回目】

 2018年の1月は2つの事件が世間を賑わせていました。1つは仮想通貨の取引所コインチェックがハッキングされ、多額の通貨が盗まれてしまったこと。私もコインチェックで50万円ほど取り引きしていましたので、気が気じゃありませんでした。

 もう1つは成人式の日に予約していた振袖を持ってこられなくなった業者と新成人たちの話。このニュースは最初、飛行機の中で見たのですが、かわいそうな事件もあるもんだとさほど気にとめることはありませんでした。しかし、その数時間後、驚きの事実が。その振袖会社のS社長、割とよく知る知人だったのです。

 それらはまさに本書を執筆している真っただ中で、文中に仮想通貨(妄想通貨)や振袖の会社が出てくるのはその影響でしょう。S社長は一躍、時の人となり、連日、よく知る顔がメディアに登場していました。マスメディアもツイッターなど個人メディアも、連日、S社長を叩きまくっていたのですが、あれから二か月、誰もその話題を口にすることはなくなりました。

 その代わり、次は小室哲哉さんの不倫、TOKIO山口さんのセクハラ、政界では相変わらずモリカケ問題が論議の中心となり、とにかく誰かを叩いていないと気が済まないものなのでしょうか。

 実は筆者も本やSNSでほんの多少ではあれ露出することがあるので、理不尽な批判にさらされることもあります。もちろん筆者にも反省点はあるのでしょうが、まったく知らない人、ほとんど接点のない人から執拗に攻撃される謂れはないはずです。しかし、マスコミであれ、野党であれ、ネット民であれ、その動機は「正義」なのです。自分たちは正しいことをしているのだから、誰かを叩くことは世の中の公正に貢献しているのだと思い込む。

 確かに世の中には悪いこと、悪い人は存在します。しかし、多くは無関係で、自分に何の利害もないはずなんですが、それでも執拗に攻撃を繰り返す。この「正義」の怖いところは、とにかく容赦がないこと。わけあって人を傷つけたくなることがあっても、多少なりとも悪意を自覚していれば、その手を止めたり、弱めたりするのが人間です。しかし、悪意なく、それが善や正義であれば、立ち直れないほど相手を叩きのめすところまでやってしまうことも。

「いじめ」も同じで、しばしば「いじめられるほうにも悪いところがある」なんて言う人がいますが、確かにあるかもしれません。しかし、「悪いところ」なんて誰にだってあるもので、わざわざそれを探して叩くかどうかの違いです。探さなければ「いじめ」なんて起こらないわけで、いじめる方、批判する方の心に、「悪を探す種」があるのが問題の、ひいては紛争や戦争の原因となるのです。

 つまり「正義」の正体は「悪を探す種」であって、これを本書では「善鬼(ゼンキ)」と名付けました。世の中の秩序を保つために、悪い人は法規に任せておけばいい。それよりも自分の中の善鬼を追い出して、心穏やかな日々を過ごす方が幸せではないでしょうか。この章に登場する観音菩薩のように、慈悲と愛で人や世の中と接していきたいものです。自戒を込めて。

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石田久二(いしだひさつぐ)
メンタルコーチ、講師、旅人、株式会社アンサー代表取締役。夢実現のライブセッションを主宰。大学卒業後、世界を放浪し、大学院、ニート、契約社員を経て2005年に独立。その前年から始めたブログは14年間毎日更新。「宇宙の法則」の実践により、収入、時間、家族、仲間、健康のすべてを満たしたライフスタイルを実現。2004年より天台修験の導師に師事し、滝行はこれまで1400回以上に及ぶ。魂を揺さぶるエモーショナルな講演スタイルに熱烈な人気を博す。