「悩み」はどこから来るかご存知ですか? 悩みの正体とは……

生き方

2018/6/6

『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』(石田久二/KADOKAWA)

 はじめまして。『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』の著者・石田久二(いしだひさつぐ)と申します。2018年5月25日に発売された本書にまつわるサイドストーリーを、これから7回にわたってお伝えしたいと思います。【6/7回目】

 ところで、「悩み」はどこから来るかご存知ですか? たとえば動物や植物に悩みはあるでしょうか? たとえば生後間もない赤ちゃんに悩みはあるでしょうか? 多分ないと思います。なぜなら「悩み」の正体は脳内で作られた妄想(虚構)だからです。

 日本でもベストセラーとなっているユヴァル・ノア・ハラリさんの『サピエンス全史』によると、1万年以上前にはネアンデルタールやフローレシエンシスなど、数多くの人類が存在していたのに、最終的に我々サピエンスだけが残り、人類の覇者となった要因は「認知革命」にあるとされています。

 たとえばサピエンスに最も近く、体躯も脳の容量もそん色なかったネアンデルタールとはどこが違っていたのか? ネアンデルタールは「今、ここ」にいる狼を認識し、「そこに狼がいる!」と伝達するとは出来ても、サピエンスのような「狼は我が部族の守護神だ」など、目に見えない「虚構」にリアリティを感じることはできなかった。

 つまり、人類の中でサピエンスだけがいわゆる「見えない世界」を認識することができ、これが宗教、組織、法律、国家を作ることができた。このような能力を獲得したのを「認知革命」と名付けたのです。

 サピエンスとネアンデルタールが一対一で戦ったら、脆弱なサピエンスは熊やライオンと戦うのと同様、すぐに殺されていたと言われます。しかし虚構の力を得たおかげで、集団・組織として戦う術を身に付け、どんなに強い外敵にも勝つことができるようになったのです。

 まさに虚構バンザイなのですが、同時に虚構が悩みの原因ともなっています。ここに狼はいないのに「狼がやってきたらどうしよう」と悩みを生み出し、だからこそいざという時に備えることができるのですが、現代人は時として悩みに押しつぶされ、自らを害してしまうことさえあります。

 今もなお年間3万人近い自殺者がいると言われていますが、その原因の多くは経済問題です。たとえば「会社が倒産した」という現実に直面したとき、ネアンデルタールであれば「会社が倒産したよ~」と言うに過ぎなかったのが(もっとも「会社」や「倒産」なる概念も虚構ですが、さておき)、我々現代のサピエンスは「会社が倒産したから生きていけないかもしれない」などの悩みを作り出し、その重圧に耐え切れず命を絶ってしまう。

 虚構は人類の発展に寄与し、生きる上で便利なツールでもあるので、今さらそれを捨てることはできません。しかし、虚構が負の側面に大きくなり、「悩み」を巨大化させて、生きることを放棄するまでになると、発展も便利もない話ですよね。悩みは常に「未来」に向けられたもので、悩みを大きくする鬼の存在を、本書では「時鬼(ジッキ)」と名付けました。未来や過去なる「時間」を気にし過ぎることで、悩みは大きくなるのです。

 そこに登場するのが、なんと56億年も未来からやってきたと言われる弥勒菩薩。本来は56億年間は天上界で修行をしているはずなんですが、時々、暇になったのか「布袋様」などの姿で現代に現れることがあります。

 そんな未来からやってきた神様が、どうやって時鬼を退治するのでしょうかね。

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石田久二(いしだひさつぐ)
メンタルコーチ、講師、旅人、株式会社アンサー代表取締役。夢実現のライブセッションを主宰。大学卒業後、世界を放浪し、大学院、ニート、契約社員を経て2005年に独立。その前年から始めたブログは14年間毎日更新。「宇宙の法則」の実践により、収入、時間、家族、仲間、健康のすべてを満たしたライフスタイルを実現。2004年より天台修験の導師に師事し、滝行はこれまで1400回以上に及ぶ。魂を揺さぶるエモーショナルな講演スタイルに熱烈な人気を博す。