これが2018年最旬のミステリー!『ミステリマガジン』7月号は『おしりたんてい』&『バーフバリ』特集!

文芸・カルチャー

2018/6/12

『ミステリマガジン』7月号(早川書房)

 5月25日、『ミステリマガジン』7月号(早川書房)が発売された。老舗のミステリー専門誌として知られる同誌だが、最新号では「おしりたんてい&バーフバリ ププッと奇跡のミステリ体験!」と題して、児童書シリーズ『おしりたんてい』とインド映画『バーフバリ』という、最近話題の2大コンテンツを特集している。

 おしりと王。一見、共通点などなさそうな両作だが、どちらも派手なプロモーションに頼ることなく、ファンの口コミによって(かたや子ども、かたや大人という違いはあるが)じわじわと、草の根的にブレイクを果たしたという特色がある。それにしても、『ミステリマガジン』の表紙で、あのプリッとしたおしりフェイスを見ることになろうとは! 旬のミステリーを逃さない、編集部の心意気やよし、である。

『おしりたんてい』はおしりのような顔を持つIQ1104(いいおしり、と覚えよう)の名探偵が、助手のブラウンとともに難事件を解決してゆくという、ポプラ社刊行の児童向けのミステリーシリーズ。子どもが大好物のおしりネタに、ユーモラスかつエレガントな探偵物語を組み合わせ、累計200万部突破のヒット作になった。これまで12冊(読み物6冊、絵本6冊)が発売されており、今春からNHK Eテレでテレビアニメがスタートしている。知らない人は、一度書店の児童書コーナーに足を運んでみるといい。シリーズ既刊がずらっと平積みされている光景を、目にすることになるはずだ。

『ミステリマガジン』の特集では、この隠れたベストセラーの魅力に、著者トロル(田中陽子)へのインタビューやエッセイ、評論などから迫っている。シリーズ全作解題も載っていて、“おしりたんてい入門”をするにはぴったりの内容だ。

 一方『バーフバリ』は「絶叫上映」などのイベントが話題を呼んだ、S・S・ラージャマウリ監督作品の大作映画。特集では監督の来日インタビューや、“王を称える”座談会など、これまたコンパクトながら熱気のこもった企画が詰まっていた。筆者は『バーフバリ』未体験者なのだが、これを読んで大いに興味を持った。

 同誌7月号には特集以外にも、長沢樹の新連載、清水杜氏彦と櫛木理宇の短編、黒谷知也の読み切りコミックなどを掲載。2018年最先端のミステリーを体感できる号になっているので、(普段『ミステリマガジン』を読まない方も!)ぜひチェックしてみていただきたい。

文=朝宮運河

ハヤカワオンライン「ミステリマガジン2018年7月号」
おしりたんていホームページ【ポプラ社公式】