願わくば「前情報一切ナシ」で読んでいただきたい傑作です!

小説・エッセイ

更新日:2012/4/12

空の中

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:有川浩 価格:735円

※最新の価格はストアでご確認ください。

空の中/有川浩/角川書店

みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。お気に入りのメニューがある店では、いつもそればかり注文する開拓精神のない中國卓郎です。

advertisement

パーソナリティーを担当させていただいている「ダ・ヴィンチラジオ」のちょっと前の読書会コーナーにて、有川浩さんの「阪急電車」を読む機会に恵まれました。その時、初めて有川さんの作品を読んだのですがこれがもう…超絶にして抜群に我が心のストライクでした!

で、(唐突ですが)文章が料理だとします。するって~と文字が食材で、語彙や言い回しはスパイス、そしてそれらを駆使して調理するのが作家。ってなことになるでしょう。するとどうやら僕はシェフ有川の料理…の中でも、彼女の味付けバランスの虜の様です。やや濃い目、しかしクドくはなく後味はサッパリしていて食べ応え抜群。一度「食べた」だけで僕はリピーターになろうと即決しました。

そんな訳で今回、待望の2度目の来店…つまり2冊目の有川作品を読んでみました。数ある作品(電子書籍化されている作品はまだ少ないですが)の中から、この「空の中」を選んだ理由は特にありません。強いて言うならそのタイトルになんとなく惹かれたから。だもんで「あらすじ」どころか前情報一切ナシの完全なる「作者買い」です。で、その結果…良かった! 前情報ナシで本当に良かった!

物語の冒頭~序盤で「えっ!?」ってなことが2度あり、その後は「なになに? なんなの!?」ってな具合にグングンと物語に引きずり込まれて行きました。このかなりパンチのある冒頭~序盤を余すことなく堪能していただくために、ぜひとも未読の皆さんにも自分と同じ「必殺・前情報断絶読み」を強く推奨したいです! とは言っても「レビューなのに内容に一切触れないってどうよ?」と流石にチョットだけ思ったので、最後に軽く内容を紹介いたします。

本書はSFで恋愛で家族で友情でちょっぴりホロリで一番カッコイイのは宮ジイだ! ってな作品です。んで、なんかピュアな恋愛描写が読んでて恥ずかしくなったりもするんですが、ダイジョブだからとにかく読むべきです!

…なんて紹介だったら書かない方が良かったなぁと多少悔やみつつ、いやでも本当に素晴らしい作品なのでオススメですよ!


物語冒頭。「え? なんなの?」くらいでOKですぜ

iPadはここまで拡大してもフォントが綺麗で読みやすいです