大学生の時に知っておけばよかった、やっておけばよかったと思う後悔リスト

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公開日:2018/6/16

『真夜中乙女戦争』(F/KADOKAWA)

 もし大学一年生の頃の自分に戻れたとして、右も左もわからず口を半開きにしていた自分に言いたいことが、山ほどある。下記に、それを勝手に語る。

もっと写真を撮っておけばよかった

どうでもいい写真ほど、宝物になりがち。

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もっと日記を書いておけばよかった

忘れてはならないことを忘れるなと言ってくれるのは、日記だけです。

安さだけで服や家具を買うべきではなかった

もし余裕があるなら五年後十年後も使えそうなものを買いましょう。

下手でも何かを続けるべきだった

それを続けることに全く苦痛を感じなければ、その分野には紛れもなく、強大な才能があるということ。職探しの最大のヒントにもなりえる(それがまだ職業になっていない可能性もある)。

死ぬほど飽きたら次に行ってよかった

なにかに向いてないことに早く気づくことも賢さです。

携帯を握り締めても思い出はできない

もっと痛々しいことをしましょう、もうすぐ夏です。

寂しさだけで人に会いに行ってよかった

孤独であることは、時に意味があるけど、時に意味はない。

夜更かししまくるべきだった

だんだん徹夜の体力はなくなる。馬鹿なことは体力が有り余ってる内に全部してしまいましょう。

好きなアーティストのライブには行くべきだった

気を緩めるとすぐに解散しがちです。

こいつやばいと思った奴は、本当にやばいので、逃げてよし

危険タックルなんて自分は絶対にしないと思ってる人ほど危険タックルしてしまうと思うのです。逃げましょう。

自分が分からなくなったら、一歩下がれ

自分が分からなくなったら、好きだった映画や小説や音楽や連ドラを見返すのは「帰る家」として相当効果がある。

読書は体系的にすべきだった

乱読は何かやった気になれるが、内容を覚えていなければ、あるいは何があえて書かれていなかったか、他にどんな解釈パターンがあるか、まで読めなければ、読んだというより目を滑らせただけ。ということはショーペンハウエルの『読書について』でえぐいほど書かれているので、この本は本棚に置いておいて損はない。

資格の勉強にハマり過ぎるな

特にTOEIC。この勉強をやりまくると、何かとっても良いことをやった気になれるが、単にパターン処理が上手くなっていくだけという可能性を強く自問すべき。帰国子女にはどうやっても勝てない。みんなやってることは、大抵最初からやる価値がない。

歯は、抜けると辛い。入れ直すのは、もっと経済的に辛い。

さらには上手く人前で笑えなくなる、入れなおすのに数十万円は掛かるという、とんでもないデメリットが発生します。親の脛を齧ってでも、虫歯の治療はお早めに。

自分の機嫌は、チョロい

ちょっと行き詰まったらケーキを食べる、ステーキを焼く、前髪を切る、部屋に音楽を流す、ルームフレグランスを撒く、掃除する、みたいな、簡易なリフレッシュ法をいくつも持っておくべきだった。

全てに詰まれば、旅行ではなく、旅に出るべきだった

残念ながら、お金がないことはどこにも行けない理由にはならない。

本当に落ち込んだ時は、友人でも遠ざけていい

一人で生きていけない人間は、二人でも生きていけないと思ってて。落ちる時は落ちるべき所まで落ちてから自力で這い上がらないと、メンタルは強くならないと思う。ところで癒し系は世界を救ったか?

批判は、創作の三万倍は楽

他人のSNSを見てイラつく時は、大抵自分がおかしい時。自分から恥を掻きに行かないと、自分が主人公になれず、何にも面白くないと感じるのは当たり前。

「君はこうあるべきだ」には、「だからどうした」でよし

他人の言うことばかり聴いてると、それは自分の人生ではなく、他人の人生になる。

好きなものと同じくらい、嫌いなものも大事

嫌いなものを嫌いと叫ぶのは簡単。問題はそこから、「なぜそれが嫌いなのか」「どうしてそれがそうなっているのか」「どうしたらもっと好ましいものが作れるのか」「そのために自分に足りないものは何か」を考えるのは、好きなものが好きな理由を考えるのと同じか、それ以上に、自分のことを正確に知れる。

時にはたった一人で信じて、たった一人で愛せ

そして同じようなものを愛する人に出会えたら、腹の探り合いからまた始めればいいし、出会えなければ、勉強と武装と、そしてお散歩を続ければいい。

ところで、このような後悔の列挙から始まる、大学生の男が主人公の、最低最悪な恋愛小説がある。タイトルは『真夜中乙女戦争』という。粗筋? どうしようもない童貞が東京を破壊し尽くす話だ。平成最後の夏に狂気めいた小説を一冊お読みになりたい方には、大変向いていると思う。ご興味があれば、ぜひ。