富士山の見える町で介護士として暮らす男女――生まれた町に縛られた人々のせつない恋愛小説

文芸・カルチャー

2018/6/16

『じっと手を見る』(窪美澄/幻冬舎) 『ふがいない僕は空を見た』『晴天の迷いクジラ』などの作品で、現代人の抱える孤独を描いてきた窪美澄。彼女の小説に登場するキャラクターたちは、一般的な「幸福」の概念から外れて、痛みを抱えながら生きている。だからこそ、読者は幸福の形がひとつではないと気づかされ、キャラクターに感情移入せ... 続きを読む