6月はいじめが深刻化…我が子を守るために知っておきたい「3つのサイン」とは

出産・子育て

2018/6/19

 日本テレビ報道局での20年あまりの取材生活の間、いじめを経験した子どもたちの声を聞き歩いてきました。その中で見えてきた傾向のひとつに「6月は、学校でいじめがエスカレートしやすい」というものがあります。4月にクラス替えがあった教室でも、6月頃には子どもの人間関係が固まって、いじめのターゲットが定められ、夏休みまでの間に深刻な状態になってしてしまうことがあるのです。

 いじめを苦に命を絶つ子どものニュースが報じられると、うちの子は大丈夫?と心配になることもあるかもしれません。子どもたちの命を守るためには、いじめが深刻になりやすい6月ころ、子どもたちの小さなSOSのサインに大人が気づくことが大切です。

 では、どんなサインを発しているのでしょうか?3つご紹介します。

1:スマホのつきあい方が、変わった?

「ネットいじめ」に気づくためには、スマホの使い方の変化に目を配ることが大切です。友だちとのLINEが気になって食事中もお風呂の時もスマホを近くに置いていた子どもが、急にスマホを見なくなったら要注意。グループLINEから外されたり、悪口を書きこまれているのかもしれません。

 携帯電話のパケット通信料が異常に高かったり、急にスマホを深夜まで利用するようになるなど、ネット利用の変化は、友だち関係の変化の表れです。もし「ネットいじめ」が分かったら、投稿ユーザーを記録したり、画像を撮影するなど、証拠を残しておくことも大切です。

2:子どもの筆箱、見ていますか?

 教室で毎日使う筆箱は、子どもの学校生活のバロメーター。筆箱のほか、体操着や連絡帳など、日常的に使うものに落書きされていたり、不自然に壊れていることから、いじめが見つかることは少なくありません。

 身体に直接、危害を加えられている場合もありますから、アザや不自然なケガがないか、などもいじめに気付くきっかけになります。夜、眠れない様子だったり、イライラして落ち着かない、など生活面の変化にもサインは隠れています。

3:「友だちがいじめられてる」は、SOSかも

「大好きな親に心配かけたくない」と、子どもたちはいじめられても一人で悩んでしまいがちです。でも、友だちがいじめられていることは、話す場合があります。

「友だちがいじめられている」と子どもが言い出したら、それはSOSかも、と考えましょう。いじめのターゲットは次々と変わりますから、自分もいじめられていたのかもしれません。少なくとも、クラスや部活メンバーの中でいじめが発生しているのだとしたら、教師の目が届いていない可能性がありますから、学校と情報を共有して、事実を確認しましょう。

■子どもがいじめを告白したら…

 もしも子どもが「いじめられている」と言い出した時には、いろいろ聞きたい気持ちをぐっとおさえて、まずは「つらかったね」「話してくれてありがとう」と、寄り添うことが大切です。傷ついた子どもには、「何があってもあなたの味方になる」と伝えてください。

 結論を急がず、「どうしたらいいかな?」「どの先生に話してほしい?」と、子どもを主体として、解決すべき道を一緒に考えることも大切です。いじめられている、と言っている子どもが、実はいじめの加害側である、といった場合もあり、友だち関係は複雑です。じっくりと子どもの話に耳を傾けてください。

■学校が法律を理解していないことも!?

 被害者の子どもやその親が、「いじめられた」と訴えても、学校が「いじめではない」と否定する、という問題がたびたびニュースになりますね。法律では、いじめは≪被害者が苦痛を感じているかどうか≫で決まるのですが、加害側が「ふざけただけで、いじめていない」と言い張り、証拠もない場合、学校側がいじめと認めない事態が起きているのも現実です。

 親の側が「いじめられた子どもが苦痛を感じたら、いじめとなる」という、法律の定義を理解した上で、学校と冷静に話し合う必要がでてくる場合もあるでしょう。

■大人の一言が、命を救うこともある

 いじめを経験した子どもたちの中には、「お父さんの一言に救われた」 「お母さんが徹底的に味方になってくれた」と話す子が大勢います。

 いじめが深刻になりやすい小学校高学年から高校生くらいまでは、反抗期や思春期とも重なり、子どもとの距離の取り方が難しい時もありますね。でも、子どもたちは、お父さん、お母さんのことが大好きです。学校生活で傷ついた子どもたちを守り、生きのびる力を与えられるのは、身近な大人の気づきや言葉なのだと、子どもたちが教えてくれています。

文=citrus 日本テレビ 元報道局キャスター 岸田雪子