長年のファンも歓喜!大人気少女マンガ『王家の紋章』の最新文庫が発売!

アニメ・マンガ

2018/6/26

『王家の紋章』(細川智栄子あんど芙〜みん/秋田書店)

 1976年から『月刊プリンセス』(秋田書店)にて連載されている『王家の紋章』(細川智栄子あんど芙〜みん/秋田書店)。2016年にミュージカル化もされ、その文庫の最新刊が発売された。

 タイムトラベルをテーマにした恋愛コミックスは、これまでにも多数発売されている。しかし、長年にわたり、読者からの熱い支持を受けている本作は、ただ甘いだけの少女マンガではない。

 物語の主人公であるキャロル・リードは考古学を学ぶ、16歳のアメリカ人女性。大好きな歴史に触れながら幸せな日々を過ごしていたキャロルは、自身の家が事業の一環として、若くして暗殺された古代エジプト王・メンフィスの墓を暴いたことがきっかけでメンフィスの姉・アイシスに命を狙われるようになる。

 アイシスは呪術によってキャロルを古代エジプトへタイムスリップさせ、命を奪おうと企む。しかし、アイシスの思惑とは裏腹に、キャロルが持っていた考古学の知識や黄金を思い起こさせる金髪、透けるような白い肌がエジプト宮廷の人々の注目を集め、メンフィスまでもがキャロルに惹かれるようになる。王である自分を特別視せず、自分の意志を貫くキャロルの姿は、メンフィスの目に魅力的に映ったのだ。

 だが、これを不快に思ったアイシスは自分がキャロルをタイムスリップさせたことを悔やみ、さまざまな手段を駆使しながらキャロルの暗殺を企てるようになっていく。

 現代と古代エジプトを舞台にし、壮大な恋愛を描いている本作はキャロルとメンフィスの恋愛模様だけでなく、周囲のさまざまな思惑も楽しむことができる。恋愛マンガでは2人の仲を邪魔する悪役にイライラしてしまうことも多いが、アイシスの原動力はメンフィスへの愛であるため、なぜか心の底から憎むことができない。

 こうした魅力もあり、「読書メーター」には熱狂的なファンからのコメントも。年齢問わず多くの人が本作の世界観に浸りながら、今後の展開を心待ちにしている。

たまに無性に読みたくなる中学生の頃に夢中になってた漫画、今読んでも面白い。今日から一人王家の紋章週間(笑)
とーこ

古代史に架空の人物を織り混ぜ、タイムスリップしたキャロルを通してそれらの流れを判りやすく読ませる作者の手腕はベテランならでは。展開に次ぐ展開で、思わず先へ先へとページを捲る。長く続いてるのも納得。
Skye

 文庫版の最新刊である25巻では、キャロルへの想いを捨てきれないヒッタイトの王子・イズミルが運河の完成を祝う運河祭で、キャロル奪還計画を実行に移す。そして、メンフィスの弟を名乗るネバメンは自らの地位に関する重大な決断をカプター大神官に打ち明けるなど、さまざまな陰謀が渦巻き、波乱の予感。6月15日には新書版の最新刊64巻が発売され、ますます目が離せない。

ピンチや想定外のトラブルの連続。ドキドキしたまま最後まで一気読み。果たして二人はいつになったら幸せになるの?お願いじらさないで。
空のかなた

 周囲の思惑に翻弄されるキャロルは果たしてどんな運命を辿っていくのか、ぜひチェックしてみてほしい。

 登場人物のラブストーリーだけでなく、人々の心情が丁寧に描かれている『王家の紋章』は感情移入もしやすい少女マンガだ。世界観にもすんなりと入り込めるので、歴史が苦手な方も2人の恋愛の行く末を見守ってみよう。

文=古川諭香