大人こそ愛のこもった叱りを! Twitter上で話題沸騰中の猫漫画『しかるねこ』

マンガ・アニメ

2018/7/7

『しかるねこ』(もじゃクッキー/KADOKAWA)

 大人になるにつれて、愛のこもった叱りを受ける機会は減っていく。しかし、大人だからこそ、時には心のこもった叱りを受けたくなることもあるのではないだろうか。そんな方にぜひとも読んでみてほしいのが、日常の中で感じる怠惰な気持ちを叱ってくれる猫漫画『しかるねこ』(もじゃクッキー/KADOKAWA)だ。

 Twitterフォロワー数18万人を突破し、書籍化された本書は4コマ漫画形式で、白猫のしかるねこが、さまざまなシーンに合わせて愛情深く読者を叱ってくれる。

「叱られる」と聞くと、ネガティブなイメージを抱いてしまう方もいるかもしれないが、本書は叱られていても温かい気持ちになれるとの声が多く寄せられている。そこで本稿ではその理由を探りながら、本書の魅力をお伝えしていこう。

■母親のような優しさがつまっている

 叱られているのに、なぜか癒される。そんな気持ちになれるのは、しかるねこが母親目線で読者を叱ってくれることも多いからだろう。例えば、しかるねこはお菓子を主食にしている人に対して、きちんと叱りながら思いやり溢れる言葉もくれる。

 ラストの4コマ目に記されたさりげない心遣いは、家族愛のようにも思える。こうした叱りは親元を離れ、ひとり暮らしを頑張っていたり、叱ってくれる親を亡くしてしまったりした人の心に深く刺さるのではないだろうか。

 家族の大切さを再確認でき、忘れかけていたお節介な愛情を思い出せる。しかるねこが多くの読者から愛されている裏には、そんな理由が隠れているように思えてならない。

■ツンデレな姿がコミカルでかわいい

 読者に優しくげきを飛ばすしかるねこのツンデレな一面も、読者の心を惹きつけている。しかるねこは真面目で、規則正しい生活を読者に勧めてくる。そんな性格をしているからこそ、しかるねこがたまに見せるコミカルな言動はたまらなくキュートに見えてしまうのだ。

 例えば「またコンビニ?」のオチでは、叱っている最中におやつにときめいてしまうシーンが描かれていた。

 目をキラキラさせたしかるねこの姿には真面目モードなときとは違ったかわいさがあり、読者の心をくすぐる。

 さらに、本書内には不眠症の人のために催眠術を行おうとしたが、好奇心がうずいてしまったシーンも。

 こうしたクスっと笑えるような猫らしい仕草が楽しめるのも、しかる猫が愛されている理由である。

 しかるねこが口にするメッセージには、深い愛とコミカルさが詰まっており、心の奥に響きやすい。「最近本気で叱られていない…」と思っている方はぜひ、好きなページを開き、存分に愛のこもった叱りを堪能してみてほしい。

文=古川諭香

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