ダイエットにもピッタリ! 低糖質かつ高たんぱくな、こうや豆腐&粉豆腐の健康レシピ

食・料理

公開日:2018/7/9

『こうや豆腐&粉豆腐 幸せレシピ』(きちんとキッチン、前本勝利/河出書房新社)

 低糖質で高たんぱくの健康食材として、近年再び注目を浴びている「こうや豆腐」。こうや豆腐は、豆腐を凍らせて水分を抜き、乾燥させたもの。その歴史は非常に長く、1000年もの間全国各地で親しまれている。先日、そんなこうや豆腐についてもっと詳しく知り、より美味しく毎日の食生活に取り入れようという本『こうや豆腐&粉豆腐 幸せレシピ』(きちんとキッチン、前本勝利/河出書房新社)が発売された。

 こうや豆腐の魅力は、何といっても大豆の機能性成分を残したまま、糖質が徹底的にカットされていることにある。豆腐は元々低糖質だが、こうや豆腐にする過程で水分とともに糖が流れ出るため、こうや豆腐はより糖質が少ないのだ。また、たんぱく質、イソフラボン、レシチンなど積極的に摂りたい栄養素が豊富で、さらにレジスタントプロテインが生活習慣病まで予防してくれるらしい。

 こんなにありがたい食材であるにもかかわらず、「こうや豆腐を使ったレシピ」と聞いて普通の人が思い浮かべるものは、まだまだ意外にも少ない。そこで、本書に掲載されているレシピの中から、いくつか作って紹介しようと思う。

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■「薄切りこうや豆腐と豚肉のもやし炒め」(P.34)

 1つめは、だしで煮たこうや豆腐をピリ辛に炒めた「薄切りこうや豆腐と豚肉のもやし炒め」。食べやすく切った豚肉をごま油で炒め、だし、みりん、塩で煮たこうや豆腐、豆もやしを加えてさらに炒める。豆板醤、酒、砂糖、醤油を加えて絡めれば完成。

 こうや豆腐のレシピというと大人しめの味付けをイメージする場合が多いが、豚肉と合わせて豆板醤を加えることでがっつり系のおかずに大変身。食べ応えもしっかりとあるので、ごはんを食べなくても満腹感が得られるのが嬉しい。

■「ふるふる揚げこうや」(P.42~P.43)

 2つめは、「ふるふる揚げこうや」。沸騰したお湯で戻した高野豆腐をちぎってしっかりと絞り、170度の油で揚げれば完成。あとは塩をふったり麺つゆをかけたり、好みの味付けにして食べる。

 揚げたては、表面はサクサク、中はトロトロの新食感。香ばしい香りが口いっぱいに広がる。塩だけで食べても十分美味しいと思えるくらいに、豆腐の味が濃い。ポン酢をかけるのもオススメ。

■「青菜と肉だんごの蒸し煮」(P.49)

 3つめは、「粉豆腐の肉だんご」(P.46~P.47)を使って作る「青菜と肉だんごの蒸し煮」。粉豆腐、水、卵、塩、豚ひき肉、玉ねぎのみじん切りをしっかりと混ぜ、団子状にして焼き、火を通しておく。フライパンに切ったほうれん草、春菊、ニラ、肉だんごを入れ、酒と醤油をふりかけて蒸し煮にすれば完成。

 香りの強い野菜の風味と豚肉の旨み、醤油は相性抜群。肉だんごも、食べ応えがあるしっかりとした存在感でありながらしっとりとしている。いくらでも食べてしまえる美味しさに仕上がっていた。

■「はちみつパンプリン」(P.74~P.75)

 最後はデザート「はちみつパンプリン」。こうや豆腐を戻して対角線上に4つに切り、卵、牛乳、砂糖を混ぜたものに1時間以上漬けておく。耐熱皿に液ごと入れ、粉豆腐、ラム酒、バターを加えてオーブントースターでこんがりするまで焼けば完成。熱々にはちみつをかけて食べる。

 こうや豆腐と粉豆腐、という豆腐メインとは思えない、完全なるスイーツ。豆腐臭さもなく、とろっとした部分はまさにプリン。パンプリンといいながらパンは使用していないので、糖質もかなり少なめ。これなら、ダイエット中でも罪悪感なく食べられる。

 低糖質で栄養豊富、美味しくてしかも使い勝手も抜群のこうや豆腐。今まであまり使っていなかった人も、この『こうや豆腐&粉豆腐 幸せレシピ』を読めば、こうや豆腐を日々の食生活に取り入れてみたくなるはずだ。

調理・文=月乃雫