魚介類の脅威が人類の生存を脅かす
更新日:2014/11/20
ギョ (1)
ハード : PC/iPhone/iPad/Android | 発売元 : 小学館 |
ジャンル:コミック | 購入元:eBookJapan |
著者名:伊藤潤二 | 価格:432円 |
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どうやら2012年にアニメ化するという動きがあるようですが、それは読み終わったあとで知りました。これを動画にしようとはなかなか勇気ある試みかと思います(笑)。それだけ「ギョ」に当たる生物の描写が生き生きとしすぎていて、もはや怖いというよりもおもしろい!
物語への引きずり込み方は安定の伊藤潤二さんですね。
「ギョ」の仕組みは一巻で早々に明かされますが、それよりもまああんな生物がいたら本当にイヤになりますよ。何せ悪臭に乗っ取りに捕食に感染に大忙しな感じですからね。さらに、それが群れをなしてくるもんですから、それはもう僕が登場人物でしたら声を上げて叫んでいるでしょう。
何より秀逸なのは、魚介類の王者ともいえるサメが陸に上がってくるところですね。まさかとは思いましたが、その発想はナイスでした。海にいるからいいものの、陸に上がってきたら絶対に無理というものをここぞとばかりに陸揚げさせますから、それはもう街中パニックです。
魚介類が足を生やして陸へあがってくる、そんな強烈な設定を扱えるのはやはり伊藤潤二さんならではなのでしょう。ちょっと人間として欠けた部分がありそうな主人公を持ってきて、実はまともそうなその彼女がおかしくなっていく様はちょっとしたミスリードになっていて、じわじわとその衝撃が伝わるように工夫されていますね。僕もそんなじわじわにまんまとハマってしまった口でした(笑)。
あーもう筆者の思う壺になっているあたり魅力に取り付かれているんだろうなあ、なんて振り返ってももう遅いですね。早く続きが読みたいです。
未知の生物との遭遇
お風呂場に潜む恐怖
ようやく姿を捉えたその正体とは… (C)伊藤潤二/小学館