<2020年東京オリンピックに向けて>お菓子や料理に!世界に伝えたい「抹茶レシピ」【作ってみた】

食・料理

公開日:2018/8/4

『抹茶BOOK』(主婦の友社)

 2020年の東京オリンピック開催まであと2年を切りました。競技のことはもちろん、日本の食や文化についても、世界中から注目されつつあり、ホスト側の自分たちにも何か1つ2つ、自信を持って紹介できることが必要と思っている人も多いはず。

 そこで、『抹茶BOOK』(主婦の友社)はいかがでしょう? 鮮やかなグリーンと芳醇な香りで、今や日本を代表する食材の1つになっている“抹茶”。すでに、世界中で人気が高まっていたりもしますが、ここで改めて、製法から点て方、そして、抹茶を使ったお菓子や料理レシピを勉強して、SNSなどで、より多くの人に抹茶の魅力を知ってもらう活動をしてみませんか?

 本書では、お茶の老舗「辻利」に取材した、抹茶を余すことなく楽しむ方法が紹介されていて、日本人でも勉強になる1冊になっています。今回はこの中から、手軽に抹茶を楽しめるお菓子や料理計3品を実際に作ってみました。

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1、まぜて凍らせて、ほぐすだけの「濃い抹茶アイス」(P.28)

 ミキサーに、抹茶、生クリーム、練乳、卵を入れ、なめらかになるまで撹拌する。これを保存袋に入れてバットにのせ、冷凍室で冷やす。2~3時間したら、一度袋の上からもみほぐし、さらに1時間、中心が凍るまで冷やせば完成。

 1品目は、抹茶を使ったひんやりスイーツレシピです。アイスを作ろうと思ったら、専用の容器や、特別な材料がいるのかと思いきや、家にあるような材料を保存袋に入れてもみ込み、冷やすだけという、超簡単なレシピでビックリしました。気になる味は、市販の抹茶アイスよりも甘さ控えめで、逆に抹茶のほんのりとした苦みが味わえる、大人向きアイスという感じで、上品な一皿でした。

2、ホロリとした食感がたまらない「抹茶のポルボローネ」(P.60)

 ボウルにバターを入れ、クリーム状になるまで混ぜたら、粉砂糖を加えてさらによく混ぜる。薄力粉、アーモンドプードル、抹茶を合わせてふるったものを加え、ゴムベラで混ぜ、さらに砕いたアーモンドを加えてしっかりまとめる。まとめた生地はラップで包み、30分以上冷蔵庫で冷やす。これを等分して、1つ1つを丸く形を調えたら天板にのせ、180℃に余熱したオーブンで12分ほど焼き、焼き上がったら冷ます。このクッキーに、粉砂糖や抹茶をまぶせば完成。

 2品目は、抹茶の焼き菓子レシピです。このポルボローネは、見た目から、作るのはかなり難しそうと思っていたのですが、いざ作ってみると、混ぜた生地を丸めて焼くだけと、焼き菓子の中でも簡単な作り方でした。出来上がったものを割ってみると、鮮やかな緑色が現れ、食べてみるとホロリと口の中で崩れ、見た目でも食感でも楽しめる焼き菓子。ちょっとしたプレゼントにもピッタリです。

3、抹茶のダイレクトな風味を存分に味わえる「カルパッチョ 抹茶風味」(P.76)

 ボウルにオリーブ油と抹茶を入れ、ダマにならないようにまぜて抹茶オイルを作る。皿に、塩を振って水けをふきとった白身魚の刺身を置き、その上にみょうが、スプラウトをのせ、食べる直前に抹茶オイルとゆず果汁をかければ完成。

 3品目は、抹茶を料理に使ったレシピです。抹茶を料理に使う場合、「抹茶塩」などは有名ですが、実は相性がいいのが「油」。ここでは、抹茶とオリーブ油を混ぜ合わせた抹茶オイルを刺身にかけてみました。濃い緑色をしたオイルは、見た目からインパクトがありますが、食べてみると、抹茶の苦みが口いっぱいに広がり、刺身の淡白な味とよく合います。刺身に限らず、パスタソースとしても使え、食卓を華やかに彩ってくれますよ。

 今回紹介したような抹茶を使ったレシピ以外にも、本格的なお抹茶や、抹茶スイーツを味わえる店も紹介されていて、オリンピック観覧で東京に来た際に、あわせて訪れてみてもいいかもしれません。

抹茶を通じて世界とつながる

 いろいろなお菓子が並ぶ中で、「抹茶味」と書かれているだけで選んでしまうほど、抹茶に目がなかったのですが、今回改めて製法や楽しみ方を知ったことで、まだまだ抹茶について何も知らなかったと反省。抹茶は独特の風味から、合う食材が限られるのかと思いきや、実は意外な組み合わせがおいしかったりして、未知の可能性を秘めた存在です。これからは、海外の食材とのコラボレーションを開拓しつつ、世界に発信していくことで、抹茶を通じて日本に興味を持ってもらえるきっかけになるのではないでしょうか。