ギャグかと思ったらミステリー?「ジャンプ+」で連載再開の『トマトイプーのリコピン』4つの謎

アニメ・マンガ

2018/8/4

『トマトイプーのリコピン』(大石浩二/集英社)

 5月28日発売の『週刊少年ジャンプ』26号で、いったん最終回を迎えた『トマトイプーのリコピン』。サンリオ風の可愛らしいキャラクターたちが登場するファンタジーギャグ漫画です。作者は、『いぬまるだしっ』の大石浩二先生。下半身裸の幼稚園児が主役というこちらの作品も、当時のジャンプ読者を大いに驚かせてくれました。そんな大石先生の作品ですから、『トマトイプーのリコピン』も当然普通のギャグ漫画ではありません。

 物語は、中学生の女の子・めめちゃんが、不思議な世界「キュートピア」に迷い込むところから始まります。そこで出会ったのは、トマトの苗から生まれたトイプードルの男の子、リコピン。リコピン以外にも、桃から生まれたモモンガのチアミン、玉ねぎの球根から生まれたフクロウのブクローなど、キュートピアは不思議な動物ばかりが住む世界だったのです。不思議なコンパクトを使って現実世界とキュートピアを行き来できるようになっためめちゃんは、仲間たちとともに、愉快な日々を過ごすようになります。

 旬のワイドショーネタをふんだんに取り入れてはイジるという、挑戦的な内容で、可愛い見かけからは想像もつかないほど下品なネタを繰り出します。ところが、連載終盤になると様子が一変。物語はあらぬ方向へと走り出すのです。なんと、第1話から様々な伏線が張り巡らされていたらしく、キュートピアの秘密が次々と明らかになっていったのです。これに気が付いた読者たちは驚愕。

 そこで、まだ最後まで読んでいないという人のために、複数あるキュートピアの謎をまとめて紹介したいと思います。

(1)めめちゃんより前にキュートピアに来た“女の子”の存在

 第1話で、はじめてめめちゃんがキュートピアを訪れた際、長老のブクロウ(玉ねぎの球根から生まれたフクロウ)から、「前にも女の子がやってきたことがある」と教えられます。

 その女の子の忘れ物だと言われて渡されたコンパクトには『めめちゃん もしあなたが もとの世界に帰りたいのなら 大事な人のことを 強く思い浮かべて』というメッセージが……。まるでめめちゃんが、キュートピアに来ることを予知していたかのようです。

(2)パパの秘密

 めめちゃんを溺愛するあまり、少しウザがられているめめちゃんのパパ。一度全裸になったのをきっかけに、その後は裸エプロンのスタイルがデフォルトになりました。

 11話では、このパパもキュートピアに迷い込んでしまいます。そして、パパと入れ替わるようにリコピンが現実世界に。世界を行き来できるのは、めめちゃんだけではなかったのです。

 キュートピアに足を踏み入れたパパは、「こんな景色 ずっと前にどこかで見たような」とつぶやきます。パパはすでにキュートピアの存在を知っていたのかも……?

(3)キュートピアの住人たちの生態

 リコピンをはじめ、キュートピアの住人たちは皆、植物と動物が掛け合わさったような生態をしています。にもかかわらず、犬や豚、魚などの野生動物も存在しており、リコピン自身、シーズー犬を飼っています。一方で、絶滅危惧種も存在しており、サクランボヤマネコのチェリオくんは、同属種の仲間はほかに1匹しかいません。動物の生態系がどうなっているか? ということも、キュートピアの謎なのです。

(4)絵本作家のママ

 職業が絵本作家という情報だけで、なかなか登場しなかったママ。24話でようやく登場しました。夕飯のため、めめちゃんは弟のももくんにママを呼んできてと頼みます。ももくんの呼びかけに対し「はいはい」と返事をするママ。しかし、顔は見えず後ろ姿しか確認できません。すると散乱する本のなかに「キュートピア」と書かれた絵本が。なぜママのところにこんな絵本が?

 このような数々の謎が、ギャグの合間に出てきます。リコピンたちがやたら時事問題に詳しかった理由、現実世界とキュートピアの世界を行き来するためのコンパクト、めめちゃんとキュートピアの関係…これらにはすべて意味があったのです。ただのファンタジーギャグではなかったとは!

 本誌での連載は終わってしまいましたが、7月から「ジャンプ+」で連載が再開したので、続報はそちらでご確認を!

 最終話直前、空を見上げながら「あたしにとって すごく大きい目的も 見つかったしね」とつぶやくめめちゃん。一体その目的とは何なのでしょうか。また、キュートピアの未来は? めめちゃんとママとの関係など、気になる謎が、今後明かされることでしょう。

文=中村未来