玄関に「置くべきモノ」と「置いてはいけないモノ」。シンプルライフの提唱者が伝授する“片づけの奥義”

暮らし

2018/8/10

『モノを元に戻す技術 片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』(ドミニック・ローホー:著、笹根由恵:訳/KADOKAWA)

「片づけ=モノを元に戻す技術」を目からうろこのアドバイスの数々で教えてくれる、『モノを元に戻す技術 片づいた部屋があれば、大抵のことはうまくいく』(ドミニック・ローホー:著、笹根由恵:訳/KADOKAWA)。
そのエッセンスをお届けする第3回目。今回のテーマは「モノが置かれるべき理想的な場所」です。

 著者のドミニック・ローホーさんは、フランス生まれで、ソルボンヌ大学で修士号を取得。イギリス、アメリカ、日本の大学で教鞭を取り、現在は京都在住。様々な国に移り住む中で「快適に暮らすために必要最小限のモノだけを持つこと」を実践し「シンプルライフ」を提案しています。

 本書には、いくつかの特徴があります。
 オーソドックスな片づけのテクニックに加え、箱やキャビネット、バー、カーテン等を最大限に活用する創意工夫の数々が学べること。「捨てるor残す」を選別する際に強い味方となる、著者ならではのシンプルライフ選別法・発想法もしっかりと学べます。

 また、著者は「禅」にも精通しており、本書では、片づけが私たちの心や生き方、幸せな日々や人生に、どう寄与するのかなどの深い部分、いわば“片づけの奥義”が学べることも本書の魅力です。

●「動線」を考えた収納用品や家具を配置する

 では、ここからが今回の本題です。
 皆さんの家では、「動線」(室内での動き)を考えた収納用品や家具の配置になっていますか? 例えば、夜帰宅すると、まず部屋着やパジャマなどに着替えますよね。その際の自分の動きを想像してみましょう。
 その様子を著者こんなふうに問いかけます。

 寝室でパジャマを着てから、着ていた服をバスルームに持って行き、洗濯ものかごに入れるのは当然ですか? 

 そう、着替えや入浴の際って、なんとなく当然のように家の中をあっちこっち行ったり来たりしてしまいがちです。でも理想的には、使用する場所の近くに収納用品や家具があって、一か所で動作が完結すること。そうすれば脱ぎ散らかしたりせずに、動作と同時に片づけも終えられます。

 そこで著者は「下着は寝室ではなく、洗面所やそのそばにあるクローゼットに収納すべきでしょう」とアドバイスをしています。

●「玄関」に置かれるべきモノと置いてはいけないモノ

 さらに著者は室内を、玄関・社会生活(友人を迎えたり家族でくつろぎの時間を過ごしたりするスペース)・ソファー・ダイニングテーブル・流し台・冷蔵庫・洗濯機・プライベート・ベッドサイドの9つに分け、各エリアに「置かれるべき家具やモノなど」を記しています。

 まずは本書より、「玄関エリア」に置かれるべきモノ、置いてはいけないモノをご紹介しましょう。

<置かれるべきモノ>
・家から出ていくものすべて(投函する手紙、捨てるゴミ、寄付するもの)
・外で必要となるあらゆるもの(手袋、帽子、ハンカチ、マフラー、傘、車の鍵)

【アドバイス】
 これらのものを入れておけるような大きな収納家具や、帰宅したときに小包を置けるような、扉もカーテンもついていない空っぽの棚が玄関にあると便利です。

<置いてはいけないモノ>
・ポールハンガー

【理由】
 このタイプのコートかけはあまりにもスペースを取り、家の入口が散らかって見えるから。風水によると、玄関は「あなたの暮らしの反映」。つまり玄関は、明るくて人を快く迎えるものであるべきだから。

【アドバイス】
 玄関に置くなら、古道具屋で安価で買える「鏡付きホールスタンド」がオススメ。出がけにさっと櫛をあてることができ、フックには外出するときに着る服、ジャケット、ショールなどがかけられ、傘立てもついているのでとても便利。

●「ダイニングテーブル」に置かれるべきモノと置いてはいけないモノ

<置かれるべきモノ>
 著者によれば、テーブル周辺かテーブルの下にキャビネットを置き、ランチョンマットやナプキン、キャンドル、パンかごだけでなく、文房具や家計簿、化粧ポーチなどを収納するよう薦めています。


<置いてはいけないモノ>
「多くの家庭でダイニングテーブルの4分の1を、さまざまなモノが占拠している」と記す著者。もしその状態で、「心が落ち着かない」と感じる人はキャビネットに整理・収納すべきだそうです。一方で、「日常的に使うものがわかりやすく置いてあるので便利」という人は、そのままでもいいそうです。

 本書では、他にも室内の各エリアに何を置くべきかが詳細に記されています。ぜひ、参考にして収納用品や家具の配置を、より快適なものにしてみてくださいね。

 私たち日本人が「当たり前」だと思っている家での不便さは、じつはちょっとした発想の転換によって快適空間になり、片づけ上手になるきっかけにもなるようです。日本在住の日本通な著者ですが、フランス人視点でのアドバイスが学べることが、本書の大きな魅力です。

 ぜひ、全編をご一読のうえ、著者流シンプルライフ&禅的片づけの極意をマスターしてくださいね!

文=松本ひろこ