学校では教えてくれない「おもしろい本の選び方」 本をたくさん読むとどうなるの?

出産・子育て

2018/8/21

『学校では教えてくれない大切なこと22 本が好きになる』(画:さやましょうこ/旺文社)

 わたしたちは答えが必ずひとつに決まる世界に生きているわけではありません。ひとつの問題に直面したときでも、さまざまな視点からそれを見て、状況に応じて最も適切と思われるものを選ばなければなりません。当然、状況が変われば最も適切な答えも変わってくるでしょう。ときには、適した解が2つ以上あることもあり得ます。

 でも、どのようにすればものごとをいろいろな視点から見られるようになるのか、どうすれば状況に合わせて的確な判断を下せるようになるのか、といったことを、わたしたちはあまり学校で教えてもらっていません。それゆえ、いまだに「ひとつの問題に対する答えはひとつ」と信じてやまない人がいるわけです。

 本稿でみなさんに紹介する『学校では教えてくれない大切なこと22 本が好きになる』(画:さやましょうこ/旺文社)には、本を選び、楽しむことを通じて、発想力や論理的思考力といったわたしたちが社会を生き抜くために必要な能力の育み方がまとめられています。それでは、気軽に読めるマンガ形式の本書の中身を少しだけのぞいてみましょう。

■本の選び方に決まりはない!

 みなさんは普段、本を選ぶときにどのような基準で選んでいますか。「おもしろそうなタイトルの本を選ぶ」という人もいれば、「お気に入りの作者の本ばかり買ってしまう」という人もいるでしょう。どちらの本の選び方も正解です。このほか、「表紙が素敵だったから」とか「自分が興味をもっている分野だったから」とか、選び方は実にさまざまです。

 物語や小説の場合には、友だちに「○○っていう小説、おもしろくなかったから読まないほうがいいよ」と言われたのに、かえってその本が気になってしまって、こっそり手に取ってみたら「めちゃめちゃおもしろかった!」なんてこともあるかもしれません。

 また、巻末についている参考文献リストから次に読む本を選び取ってもいいですね。特定の分野についての知識・理解をぐっと深める際にとても有効な選び方です。

■本をたくさん読むと、なにがどうなるの?

 自分で本を選んで読み進めるのがだんだんと楽しくなってきました。では、本をたくさん読むといったいどうなるのでしょう。

 本を読むことの効用はいくつかあります。まず、想像力が豊かになるということを挙げてみましょう。なぜ想像力が豊かになるのかというと、本は文字で書かれており、それを自分で想像しながら解釈する必要があるからです。また、本(とくに物語や小説)を読んでいると、現実にあり得ないような場面を思い浮かべる必要がどうしても出てきます。こういった場合には、字句の解釈より一層の想像力が求められることでしょう。

 さらに、本をたくさん読むことで、ものごとを人に伝えるのが上手になるかもしれません。本から自分にとって新しい語彙やさまざまな表現が手に入るからです。たとえば、おまんじゅうを食べて「やばい、うまい!」というよりも、「濃厚で芳醇な味わい、それでいてくどくなく…」と言ったほうが、おまんじゅうのおいしさが、より正確に相手に伝わりますよね。「濃厚」、「芳醇」、「くどい」などの表現はたしかに、本を読まずに生活しているとなかなか身につかないかもしれません。

 ここまで、みなさんには“本の選び方”と“本を読む効用”について紹介してきました。もちろんこれは本書の中のほんの一部で、ほかにも図書館や書店の活用法、文豪が書いた作品とのふれあい方、図鑑や新聞の有効な利用法など、解説されていることがらはさまざまです。

 子どもたちの夏休みは残り少なくなってきました。でも、読書の楽しみは時間で区切られたものではありません。本書を活用して、大人も子どもも一緒に本の世界に迷いこんでみてはいかがでしょう。

文=ムラカミ ハヤト