30代なのに卵巣年齢50代!? わたし、39歳で「閉経」っていわれました…

健康・美容

2018/8/25

『わたし、39歳で「閉経」っていわれました』(たかはしみき/主婦と生活社)

 先日、とある女子大生がつくった「生理MV」なるものが話題となったが、女性にとって生理は毎月憂鬱なもの。早く終わってほしい、なんでこんな思いしなくちゃいけないんだと殺伐とした気分にさせられるが、本当に「終わる」日がくるとそれはそれでショックなのではないかと思う。それが20代、30代のうちならなおさら。実は20代では約1000人に一人、30代ではなんと約100人に一人の割合で「早発閉経」が起きるという。『わたし、39歳で「閉経」っていわれました』(たかはしみき/主婦と生活社)はタイトルどおり、39歳で予期せぬ宣告を受けた著者による、実にためになるコミックエッセイである。

 おそろしいことに、早発閉経(早発卵巣不全)のほとんどが原因不明。しかも著者のように勘違いしやすいのが、「閉経=いきなり生理が止まる」ではないということ。毎月生理が来ていたとしても、油断はできない。卵巣の動きが弱まると、徐々に周期が乱れ閉経への準備が始まるのだという。きっと疲れとストレスが溜まっているだけだ。そう思い込もうとした著者。ところがじわじわと現実が押し寄せる。卵巣年齢が50代の数値をたたきだし、歯茎が割れて、白髪や抜け毛が増えるなど、更年期に似た症状があらわれだしたのだ。

 閉経になりかけている自分を受け入れて、専門クリニックに通うことにした著者。だが、そこで気づかされたのが長年つきあっている子宮や卵巣の仕組みをほとんど知らないということ。それらをケアする生活をまるで意識してこなかったこと。これにはギクリとする女性も多いのではないだろうか。というわけで本書では、薬を飲んでホルモンを補充する以外に、卵巣を動かすために改善できる生活習慣について教えてくれる。

“冷え”がよくない……というのは何となく聞いたことがあるが、実際は、卵巣まわりの血流をよくすることが大事らしい。猫背厳禁!という基本的な立ち方、座り方に歩き方。卵巣以前に健康を保つために必要そうなことから、腰湯の入り方や身体を中からあたためるショウガココアのつくりかた。そもそも日常でどんな食べ物を選択すると身体をあたため、あるいは冷やすのか。医師の指導にそって学んだ知識を本書ではわかりやすく伝授してくれる。

 意外だったのは、食事改善の第一にたんぱく質の摂取を推奨していること。それ、筋トレに必要な知識では? と思っていたら、筋トレもかなり必要らしい。別にムキムキになる必要はないのだが、そもそも正しい姿勢を保つために、正しい筋肉をつけることは必要不可欠。長年運動不足…という人にも実践しやすい筋トレも、本書ではいくつか紹介している。

 子宮をあたためる、なんて話はともするとスピリチュアル方面に流れていきがち。それで精神面が安定するなら多少はとりいれるのも悪くないが、不規則に働く女性が増えた現代だからこそ、正しい知識で内側から健康になっていくことが肝要。数年後の自分を悲しませないために何をするべきなのか、己を見直させられる一冊だ。

文=立花もも