<あの「彼ごはん」SHIORI考案!>毎日食べたい新しい“野菜料理”【作ってみた】

食・料理

更新日:2018/8/31

SHIORIの野菜日和』(SHIORI/宝島社)

 数年前に大ブームになった『作ってあげたい彼ごはん』を覚えていますか? 男子が喜ぶ、肉・魚がっつりこってりレシピが紹介され、大切な人の胃袋を掴みたい女子の中で、恋愛料理バイブル本としてヒットしました。その著者であるSHIORIさん最新レシピが『SHIORIの野菜日和』(SHIORI/宝島社)です。

 旅先のパリで出会った、肉や魚、乳製品、ゼラチン、はちみつを使わない植物性素材のみで作る、ファラフェルサンド専門店をきっかけに、「野菜でもお腹や心を満たすことができる」ことを知ったそう。ここから発想を得た、野菜をメインに、肉や魚、卵などをバランスよく組み合わせたレシピがたくさん紹介されています。中には、「こんな組み合わせ、新しい!」と驚くものも。

 しかも、SHIORIさんらしく、盛り付けもおしゃれで、まるで写真集を見ているような気分に。そこで、今回はこの中から、トマト、なす、さつまいもを使った3品を実際に作ってみました。

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1、じゅわっとジューシーな「トマトの香草パン粉焼き」(P.36)

 へたをくり抜き、横半分に切ったトマトの切り口に、パン粉、粉チーズ、パセリ、ハーブミックスソルトを混ぜ合わせたものをのせ、しっかりと押さえつける。オリーブ油を熱し、バターを溶かしたフライパンに、このトマトの切り口を下にして並べ、蓋をして3分、裏返して蓋なしで3分ほど焼けば完成。

 1品目は、トマトだけを使ったシンプルレシピです。トマトは、抗酸化作用の高いリコピンを多く含みますが、このリコピンは、油を使って調理することで体内での吸収率が高まると言われています。ここでは、切り口に味付けしたパン粉をのせ、これに焼き色がつくくらいまで焼くことで、トマトの甘みが増し、そこにパン粉の香ばしさが加わって、シンプルなのにとてもリッチな一皿になりました。バルなどで出てきそうでオシャレな見た目なので、ホームパーティーなどにもピッタリです。

2、甘酸っぱいたれがクセになる「揚げなすと鶏唐の黒酢だれ」(P.40)

 中温の揚げ油になすを入れて素揚げし、熱いうちに黒酢、砂糖、しょうゆを混ぜ合わせたたれに加えて和える。しょうゆ、酒、おろしにんにくを合わせたところに鶏もも肉を入れてもみ込み、20分ほどおく。これの水気をふき取り、片栗粉を全体にまぶしたら揚げる。揚がった唐揚げを食べやすい大きさに切って器に盛ったら、先ほどのなすが入った黒酢だれを上からかけ、最後に白髪ねぎと青ねぎを散らせば完成。

 2品目は、なすを使ったがっつりレシピです。いつもだと、唐揚げは唐揚げ、なすは別のおかずとして食卓に並ぶことが多いと思いますが、ここでは唐揚げにかけるたれになすを使いました。素揚げしてくたっとなったなすに、甘酸っぱい黒酢だれがしっかりしみ込み、おつまみとしてそのままでもおいしく食べられるものを、熱々ジューシーな唐揚げにかけることで、さらにボリューミーに。でも、黒酢だれがさっぱりしているので、もたれることなく、パクパクと食べられました。唐揚げ大好き、なす苦手な息子も、これならなすも一緒に食べられると、本人も大喜び。ちなみになすは、切ってすぐ調理すれば、水につけなくてもアクはあまり気にならないんだとか。

3、ピリリと辛子がきいた「さつまいもサラダ」(P.63)

 ボウルにマヨネーズ、3倍濃縮のめんつゆ、辛子を入れてよく混ぜ、ここに、塩もみして水気を絞ったきゅうり、ゆでたさつまいも、ツナ、細かくちぎった青じそを加えて混ぜ合わせれば完成。

 3品目は、これから旬を迎えるさつまいもを使ったサラダレシピです。さつまいもを使ったサラダというと、マヨネーズを使った洋風な味付けが一般的ですが、ここでは、めんつゆや辛子といった、和の調味料を使うことで、単にこってりではなく、まろやかな中にも、コクやピリリとした辛さをプラスして、味を引き締めました。また、さつまいものコロコロ、きゅうりのシャキシャキ、ツナのしっとり感など、一度にいろいろな食感が楽しめ、彩りもにぎやかな一皿に。食べ応えがあるさつまいもがたっぷり入っているので、見た目以上に満腹感があるサラダです。ちなみにさつまいもは低温と乾燥に弱いので、冷蔵庫や生のまま冷凍はNG。新聞紙に包んで、風通しのよい冷暗所で保存しましょう。

 これら3食材以外にも、これから季節を迎えるごぼう、大根、春菊といったものから、一年中楽しめるもやし、アボカドなどのレシピもあり、献立に困ったときの救世主になってくれるはずです。また、野菜ごとに、旬の時期や、栄養、おいしいものの見つけ方、保存方法もまとめて紹介されているので、よりおいしく野菜を食べることができます。

野菜を中心にバランスよく食べて、疲れ知らずの体へ

 まだまだ暑い日が続いていますが、疲れているからこそ栄養をつけようと、こってりした肉料理が多くなったりしていませんか? でも、食べ過ぎるとも胃がもたれたり、逆に食欲が落ちたりしますよね。そんなときに多めに野菜を摂るようにすると、デトックス効果もあって、体の中からすっきりしたりします。やはり人間の体には野菜が必要不可欠なんですね。肉や魚も大切ですが、日ごろから意識して野菜中心にバランスよく食べることで、疲れ知らずの体を目指していきませんか?