君は決して変ではない。君を変だという人が変だ

小説・エッセイ

2012/3/26

変!!

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 双葉社
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:中島らも 価格:420円

※最新の価格はストアでご確認ください。

小説家、戯曲家、随筆家、俳優、コピーライター、広告プランナー、ミュージシャンである中島らものエッセイ。
タイトル通り、「変」つまり変人による変な行動に関するエッセイ。一般的に変人とは、たいていの場合、自分が変だと気づいていない。その変人の姿をユーモラスに観察し、シニカルに語っている。

まず第一章は「人間が変」。
「変」な人間について、取り上げられている。例えば、「焼いたジャガイモに味噌をつけて、食べたら、必ず死ぬ」というデマゴーグで、さまざまな反応をした変な人間模様。これは朝日新聞大阪本社版日曜版「若い広場」で連載された、著者の人生相談コーナー「明るい悩み相談室」に投稿された内容が発端。著者がユーモアで答えたところ、多くの変な反響があった経緯が記されている。関西では、このネタ、とても有名な話である。

第二章は「言うことが変」。
これは言動が変なことについていろいろ語られている。

第三章は「人種として変」。
ここで語られている人種とは、「この前見た時はスキンヘッド、今日会ったら、ラスタになっていた」みたいな意味での人種。人種というのは、ある種の精神構造である。用語で言えば、「クソババア」や「クソガキ」「おじさん」「おばさん」の類である。

子どもの口げんかについては読んでいて、笑ってしまった。子どもの口げんかは酔っ払いの口げんかに似ている。ボキャブラリーが少ないので、紋きり型になってしまうというのだ。著者の意見はまったく正しい。

第四章は「世の中が変」。
例えば、「お見合いは売春とどう違うのか?」「もし和食、洋食、中華のコックさんが闘った場合、誰が一番強いか?」など、現実という環境下での「変」について語られる。著者が属した広告業界のネタが多いのは、さも当然。そもそも「変」の対位置にある正常なことも、時と場合、違う情況では、「変」になるのだ。

「変」は街のどこにでもあるコーラの販売機のようなものである、と著者は言う。「変」を生業にしている私は、正直、この本で救われたこともある。やはり、このような本は必要であり、誰かがコラムにしなければならなかったのだ。故にこの著者は希少な存在だった。中島らも、享年52歳。


タイトルの下のイラストは著者中島らも自ら描いたイラストである

著者の顔は似ていると思います

イラストのキャラクターの噴き出しの台詞にあまり意味はない

この頁のイラスト自体、エッセイとは関係ない。そのユルユルさが中島らも