〈実はかなり使える調味料〉“ナンプラー”で、いつもの料理をワンランクアップさせる魔法【作ってみた】

食・料理

2018/9/22

『ナンプラーがあればダシはいらない』(ワタナベマキ/グラフィック社)

 いまの時代、手軽に海外の調味料が手に入るようになりましたが、中でも名前が知られるようになってきたのが「ナンプラー」。ナンプラーは、魚を丸ごと塩漬けにし、発酵、熟成させて出てきたエキスである魚醤。特に鰯の魚醤のことを言い、タイなどのエスニック料理で使われることが多い調味料です。

 この味に惹かれて、ナンプラーを購入した人もいると思いますが、実際のところ、エスニック料理でしか使えず、冷蔵庫に眠りがちだったりしませんか?

 そんなときには『ナンプラーがあればダシはいらない』(ワタナベマキ/グラフィック社)はいかがでしょう? ここでは、特別な料理ではなく、いつもの料理に、ダシの代わりや仕上げにナンプラーを使ったレシピが紹介されていて、日常使いしやすくなっています。そこで、今回はこの中から、照り焼きチキン、なすの揚げ浸し、炊き込みご飯を作ってみました。

1、さっぱり&ジューシーな「照り焼きチキン」(P.20)

 ごま油を入れたフライパンに、鶏もも肉の皮目を下にして入れ、焼き目がつくまで焼く。裏返しにし、さらに焼く。その後、ナンプラー、酒、みりん、黒酢を混ぜ合わせたものを加えて、絡めれば完成。

 1品目は、照り焼きチキンにナンプラーを使ったレシピです。いつもだと、甘辛いたれがかかっていて、その甘さからたくさんの量を食べられなかったりしますが、ナンプラーを使うことで、しっかり酸味が加わって、とてもさっぱりした一皿になりました。お肉自体も柔らかく、ジューシーに。家庭の照り焼きチキンをお店の味にしてくれますよ。

2、トロっととろける「なすの揚げ浸し」(P.51)

 小鍋に、せん切りしたしょうが、酒、ナンプラー、酢、水を入れて火にかけ、ひと煮立ちしたらバットに移す。ここに、170度の揚げ油で素揚げしたなすを熱いうちに漬けて、最後に削り節をふれば完成。

 2品目は、素揚げしたなすの漬け汁にナンプラーを使ったレシピです。一般的な揚げ浸しの場合は、しょうゆベースの漬け汁に漬けることが多いですが、ここではナンプラーを使うことで、かなりさっぱりした味に。この漬け汁を、素揚げしてトロトロになったなすがしっかり吸い込み、噛むたびにジュワーっと漬け汁が口の中にあふれ出してきました。熱々で食べるのもおいしいですが、冷蔵庫でしっかり冷やして食べるのもおすすめです。

3、甘み引き立つ「とうもろこしの炊き込みご飯」(P.81)

 厚手の鍋に洗った米、とうもろこし、酒、ナンプラー、水を入れ、蓋をして中火にかける。沸騰したら弱火にして12分炊き、火を止め、15分ほどそのまま蒸らす。最後に粗挽き黒こしょうをふれば完成。

 3品目は、今の時期においしいとうもろこしとナンプラーを使った、炊き込みご飯レシピです。炊き込みごはんにナンプラー!? と不安に思うかもしれませんが、炊きあがったごはんには、ほとんどナンプラーの香りはありませんでした。でも、なんだかごはんの味がさっぱりしたような…。そしてごはんがさっぱりしたことにより、とうもろこしの甘みがより引き立てられ、子どもでもパクパクとおいしく食べられる炊き込みご飯になりました。彩りも鮮やかで、食卓で季節を感じられる一品です。

 今回紹介した料理以外にも、しょうが焼き、カレーライス、ひじきの煮物、きのこのポタージュなど、幅広い料理に使われていて、ナンプラーの守備範囲の広さを実感することができます。

使わなゃ損! いつもの料理をワンランクアップさせてくれるナンプラー

 個人的にエスニック料理が好きで、ナンプラーも冷蔵庫にあったのですが、エスニック料理でしか使い道がわからず、なかなか減らない調味料として気になっていました。でも、何もエスニック料理だけにしか使えないわけではなく、いつもの料理に加えるだけで、料理に奥行きを持たせ、ワンランクアップさせてくれる効果があるとは驚きでした。“ナンプラー”で料理の腕を上げてみませんか?

文=JUNKO