夫の浮気にもがき苦しむ妻たち……浮上のきっかけはあるか?

恋愛・結婚

2018/9/30

■「自分が悪いわけではない」と気持ちを整理する

 ショックの内容を分析したほうがいいと思うと話すのは、マイコさん(37歳)だ。彼女も2年前、結婚して8年たったところで夫の浮気を知った。

「たった一度だけの過ち、気の迷いだと彼は言ったけど、相手が彼の高校時代の同級生だった。私の知らない時代を知っている女性、しかも彼の心の深いところでつながっている女性なんだと思うと嫉妬で苦しみました。その嫉妬が自分の中でどんどん大きくなっていった」

 自分では整理しきれないどす黒い嫉妬の塊を扱いかねて、マイコさんは、夫に心の内を訴えた。夫は「本当にごめん」と素直に謝った。妻が悪いわけではない、自分が酔った勢いで調子に乗ってしまっただけだ、と。

「生涯をともにするのはマイコだけ、と毎日言われて、少しずつ気持ちが落ち着いていきました。私のせいじゃない、私が悪いわけじゃないということもよくわかった。それでも今も思い出すと胸のあたりが焼け焦げるような気がします」

 夫は逆に、いかに妻に愛されているかがわかったようで機嫌がいいのだという。身勝手である。それでも彼女はそんな夫を愛しているのだ。

■人として信頼できないと思ったら……

 夫の浮気がわかったとき、ショックより先に「人として許せない」と思ったなら、それが倫理観の問題なのか、自分を裏切った信頼の問題なのかを考えてみるのも大事だと、アカネさん(44歳)は言う。

「私の場合は倫理観どうこうより、そんなに簡単に妻を裏切る男なのかという幻滅が強かった。つきあった期間も入れると20年も身近にいたのに、信頼関係が一気に崩れました。過ちは誰にでもあると自分に言い聞かせたりもしたけど、夫をもう一度信頼する気にはなれなかったんです」

 2年ほどやり直してみようとがんばってみたが、とうとう力尽きて彼女は体調を崩して入院。これ以上は無理だと結論をだして別居した。

「別居して半年になります。近所に住んでいるから子どもたちは行き来自由。私はなかなか夫に会う気になれず、それなのに離婚には踏み切れない。夫はやり直したいと三日にあげずメッセージを送ってきますが、もう少し考えてみたいと思っています」

 どうしたら再度、夫を受け入れることができるのか。そうまでして受け入れなければいけないのか。その狭間でアカネさんは揺れている。

 いずれにしても、ただ「怒る」のではなく、自分の怒りやショックのもとを考えてみることは重要だ。感情に任せて怒りまくったり、あげくあっさり離婚をしてしまったりすると、修復できるものもできなくなる危険性がある。危機に瀕したときこそ冷静になる必要があるのではないだろうか。

文=citrus 亀山早苗