苦手なママ友とのお茶会、どう断るのがベスト? 「おとなママ」の魔法の会話術

出産・子育て

公開日:2018/10/2

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『おとなママの会話術 いい関係をきずく ことば選びと使い方』(辰巳渚/岩崎書店)

 今でこそ広く知られるミニマリストや断捨離が一般化する以前、2000年に『「捨てる!」技術』がベストセラーとなった辰巳渚さんの最新作『おとなママの会話術 いい関係をきずく ことば選びと使い方』(岩崎書店)が刊行されました。

 本書では、子育てをする上で避けては通れないママ友、学校、ご近所などの人付き合いにフォーカス。自分は普通に接したつもりなのに、なぜか誤解されたり、周囲から浮いてしまったり、今までにない人間関係にストレスを感じるママは少なくありません。子どもや学校と関わったり、人付き合いの幅を拡げるチャンスではあるものの、生活環境や価値観が異なる人と関係を築くのはなかなか難しいのも事実…。

 そこで大事なのが「ことば」です、と語るのが著者の辰巳さん。本書では、ママ友・学校・ご近所などの人付き合いで、よくある悩ましい場面をピックアップ。こんなときどうすればというシチュエーションごとに「魔法のフレーズ」を提案しています。

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 たとえばママ友とのお茶会を断るとき、PTAの役員を断るとき、ご近所付き合いでおすそ分けをするとき…その数はおよそ100パターン! それぞれの場面にふさわしい「魔法のフレーズ」と辰巳さんのアドバイスが紹介されています。

 いい関係に必要なのは、おとなママの「さりげないひと言」。ことば+気配り=おとなママの会話術です。気配りあふれるフレーズがさらりと出てくれば、相手が抱く印象は大きく変わってきます。また、「ことばは自分自身の鏡」とも。相手を思いやる気持ちや誠意が込められていれば、気持ちが伝わり対人関係がよりよいカタチへと変わっていきます。辰巳流フレーズを参考にして、あなた自身のアレンジを加えて活用してみてはいかがでしょうか。

 残念ながら、2018年6月26日に交通事故により52歳という若さで急逝された辰巳さん。生前、男の子と女の子の子育て中に、何気ないひと言が対人関係をグッとよくする経験をしたそうです。ことばを通して、私たちはどう振る舞い、どう相手を思いやればいいのかを考え、おかあさんを応援したいという思いから生まれた本書。ママ友やご近所との関係で困ったことがあったら、どうぞこの本を開いてみてください。きっと辰巳さんのよきアドバイスが見つかるはずです。

文=野呂圭