あなたの好感度はどれくらい? 人望のある人に共通すること…

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2018/10/22

『POPULAR 「人気」の法則 人を惹きつける謎の力』(ミッチ・プリンスタイン:著、茂木健一郎:訳・解説/三笠書房)

 なぜあの人は人気があるのか? 「人望を集める人」が手に入れる大きなメリットとは? うらやましいと憧れている場合ではなく、今こそ「人気」に注目すべき時代らしい。「相手を魅了する才能」はどこから生まれるのかを解き明かし、「心理学先進国」アメリカ発の最新ベストセラーとして話題の1冊が『POPULAR 「人気」の法則 人を惹きつける謎の力』(ミッチ・プリンスタイン:著、茂木健一郎:訳・解説/三笠書房)である。

 ミッチ・プリンスタイン氏はノースカロライナ大学チャペル・ヒル校の心理学教授であり、氏の「人生を変える」授業には学生が殺到するという。茂木健一郎氏は脳と心の関係を探究し多数の著書を持つ脳学者である。

 人気の要素は、社会的肩書や経済的成功、見た目の良し悪し、学歴など外側の要素である「ステータス」と、まわりの人から感じがよいと思われ、どれくらい好かれているかという「好感度」に分かれる。将来の成功、キャリア、収入の高さを予測するものとなるのは、年代を問わず人気の要素となる「好感度」の方である。

「好かれる人」のポイント
・環境適応力が高い
・賢く、しかし賢すぎない
・気分が安定している
・最後まで話をする
・相手にも話す機会を与える
・創造的で問題への解決策を提供できる

 そして最も大事なのは、「和を乱さない」ことだという。協調性が高く、人を助け、経験を共有しルールを守る人が最も好かれるという。

 こうした特性を持つ「好かれる人」は、質問することが上手で、親近感を抱かせるのが得意だという。またユーモアのセンスがあり、ジョークが上手い。皆に好かれる陽気な性質は、非常に伝染しやすいため、ますます一緒にいたくなるのだそう。著者は、「人気をつかむ力」を育むためには、育った環境が重要だと述べ、親の役割について語っている。子育て中の方は、ぜひ参考にしてほしい。

 本書では、「誰でも瞬時に世界的な人気者になる可能性を秘めている」というSNSでの「人気」についても解説している。20年前に登場したときから使用の是非が論じられてきたが、人間関係に変化をもたらすカギとなるのは「いつどうやって使うか」ということと、「SNSに触れる前の人生体験」であることがわかってきたそうだ。SNSでキーさえ押せばステータスづくりはできる。しかし本来の幸せは「一人の人間として好かれることにある」と著者は述べ、SNSとの上手な付き合い方を提案する。

 AI時代に生き残るためには、「人気」があるかないかが分かれ道になると著者は述べる。人が成功するうえで必要な性格とは、知恵/知識、勇気、人間性、正義感、自制力、超越性である。人と人との関係は、AIにとってかわることができないものだ。知性のみにとどまらず、総合的な人格力を持つ「人気」が、AI時代に生き残るための最強のツールとなるのだ。本書は、人気者になる方法だけでなく、人間を人間たらしめる性質という点にも迫った1冊だ。これからの時代を生きていくうえで、ぜひ読んでおきたい。

文=八田智明