ムー民も元・ムー民も必見! 創刊40周年記念の摩訶不思議な「ムー展」へ行ってきた

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公開日:2018/10/15

 超常現象やオカルトをひたむきに追い続けるスーパー・ミステリー・マガジン『ムー』が、2019年10月に創刊40周年を迎える。その節目を記念したイベント「創刊40周年記念 ムー展」が現在、東京・池袋パルコ本館7F「PARCO MUSEUM」で今月29日まで開催されているが、オープン前日に行われた内覧会へ参加してきた。

 ひとたび足を運べば、現役のムー民も、少年時代に心躍らせた元・ムー民も、神秘と不思議に包まれた空間の記憶を思わず誰かに語りたくなるはずだ。

40年という歴史の重みを感じさせてくれるパネル

 編集長の挨拶が出迎えてくれる入り口を抜けると、さっそく目に飛び込んでくるのは壁際で年代別に並べられた、創刊号から現在までの表紙の数々。いざ眺めてみるとそのうち雑誌名の『ムー』がゲシュタルト崩壊を起こしそうなほどの勢いだが、40年間という壮大な歴史を感じさせてくれる。

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イラストレーター・生頼範義氏により描かれた創刊号の表紙

 初めのエリアに展示されているのは、創刊号の表紙を拡大したパネルと1979年10月に発行された実際の本誌。総力特集として「異星人は敵か、味方か?」と題した企画を24ページにわたり掲載するなど、当時から、ななめ上に振り切った“異質さ”をただよわせているのは恐れ入る。

ジャンル別に歴代の誌面を実際に確かめられる

 続いてのエリアでは「超能力」「古代文明」「予言」「UMA」「UFO」「心霊」「開運・神秘」と、ジャンル別に歴代の誌面を掲示。30代半ばの筆者が特に目を引いたのはUFO研究家・矢追純一さんによるUFO特集で、少年の頃によく「テレビでもやってたなぁ」とちょっぴりノスタルジックな気持ちになった。

UFOの検証企画で実際に使用された放射線測定器「ガイガーカウンター」

 歴代の誌面が掲示されているかたわら、エリア中央には40〜50cmほどと思われる石膏で作られたビッグフットの足型や、UFO調査に使われた放射線測定器「ガイガーカウンター」を展示。さらに、残念ながら撮影NGであったものの、絶滅したといわれるニホンオオカミのミイラとされる“何か”も拝むことができた。

バックナンバーなどが並べられた「ムー図書館」

 さらに先へ進むと、創刊号から現在までの本誌や関連書籍を実際にその場で読める「ムー図書館」がある。「人類不老不死計画」や「地球脱出計画」といったただならぬ見出しが並ぶのは、この空間ならでは。1997年7月号(通算200号)では、特集として「完全解読!『新世紀エヴァンゲリオン』」という企画が組まれていたりと、時代の移り変わりも味わえる。

ユリ・ゲラー氏のサイン入りスプーンと実際の特集号

 貴重な資料が並べられた書庫の前には、日本でかつて超能力ブームを巻き起こした立役者であるユリ・ゲラー氏の関連の現物を展示。掲示されたポスターの眼力にも思わず吸い込まれてしまいそうになるが、さらに興味をそそられたのが、彼が実際に曲げたというサイン入りのスプーン。持ち手の部分がアーチを描くように曲がっていて、超能力の存在を改めて思い知らされた。

各界著名人からのお祝いコメントが掲示されたパネル

 最後のエリアでは、壁一面に各界の著名人から寄せられた創刊40周年へのお祝いコメントがズラリ。映画『リング0 バースデイ』などで知られる“Jホラーの父”である鶴田法男監督や、アーティストの福山雅治さん、漫画家の吉崎観音さんなど、そうそうたる“ムー民”たちからのメッセージが寄せられている。

UMAやUFOなどが描かれたフォトスポット

 コメントが掲示された向かいには、このイベントならではのフォトスポットも用意されている。背景をよく見ると、ビッグフット、牛をアブダクションしている最中のUFO、ネッシー、河童、ツチノコ、アステカ文明のピラミッド、目を光らせている異星人と、未知なる“レジェンド”たちが勢揃いしており、インスタ映え必至だ。

5代目の編集長・三上丈晴氏のデスクを再現したブース

 さらに現在、5代目の編集長を務める三上丈晴氏のデスクを再現したブースも設置されている。机の上には、校正を進めている段階の原稿が置かれていたりと、編集部の日常が垣間見えるほどにリアル。両脇にかまえる宇宙人・グレイたちにも、心なしか親近感をおぼえてしまう。

 このほか、現地でしか手に入れることができないグッズや、限定フードなども味わえる。人知を超えた未知なるものの数々をぜひ、その目で確かめてほしい。

『創刊40周年記念 ムー展』
会場:池袋パルコ 本館7階「PARCO MUSEUM」
日時:開催中〜10月29日(月) 10時〜21時
※最終日は18時閉場
※入場は閉場の30分前まで
入場料:一般700円、学生600円、小学生以下及び「ムー」特派記者カード持参の方は無料(PARCOカード会員は割引あり)

文=カネコシュウヘイ