日向夏の意外な味わい方も! ウチ呑みだからこそワガママに楽しむ、2人のシングルファーザーが作る新しい家庭とレシピ

アニメ・マンガ

2018/10/16

『パパと親父のウチ呑み』2巻(豊田 悠/新潮社)

 外でお酒を楽しむときは凝ったおいしい料理に舌鼓を打てるが、ウチ呑みの時はついポテトチップスなどの手軽なジャンクフードをつまみにしてしまいがちだ。しかし、家だからこそお酒をより自由においしく楽しむことだってできる。そう気づかせてくれるのが『パパと親父のウチ呑み』(豊田 悠/新潮社)だ。

『GOGOバンチ』(新潮社)にて連載中の本作は2014年より『月刊コミック@バンチ』(新潮社)にて連載されている『パパと親父のウチご飯』(新潮社)のスピンオフ作品。物語の要となるのは、2人のシングルファーザーだ。

 元カノから子どもを預けられた整体師の千石と、離婚して子どもを引き取った漫画編集者・晴海は子育てと仕事を両立させるため、ルームシェア中。仕事と子育てに追われる日々を送る2人はなかなか外へ呑みに出られないため、好きなものに囲まれてウチ呑みをとことん楽しむことにした。ゼロから始めるオトコたちの酒肴は、読者の食欲も掻き立ててくれる。

■お酒がよりおいしく呑める料理は――

 最新作となる第2巻にも、お酒がぐいぐいとすすみそうなオトコのつまみが多数描かれている。2人が作中で作る料理は誰でもチャレンジできるほど簡単であるため、読者も参考にしやすい。おいしそうにお酒を呑み料理を頬張る姿を見ていると、思わず本を片手にウチ呑みしたくなってしまう。

 ウチ呑みはつい質素に楽しんでしまいがちだが、家という空間ではお酒を楽しむ自由度が高くなるからこそ、酒肴にこだわりながら贅沢な呑みタイムを満喫してみるのもよい。

 例えば、料理とお酒の両方をおいしく楽しむためには、その組み合わせも大切。最新巻では晴海の実家から送られてきたという日向夏を手作りサワーにし、餃子の皮を活用したプチピザと共に味わっている。明太子マヨを塗り、さいの目に切った長いもとチーズを乗せて焼いたプチピザは、さっぱりとした柑橘系のお酒と相性がよい。

 なお、日向夏は皮と実の間にある白いワタの部分がおいしいそうなので、醤油をつけ、お刺身感覚で味わってみるのもよいだろう。2人のこうした楽しみ方のアイデアは、普段ウチ呑みをするときにもぜひ参考にしてみてほしい。

 登場する季節感のある料理のレシピは、ラストに詳しく掲載されているため、ストーリーやドラマを楽しむだけでなく実用的なレシピ本としても役立てられそうだ。オトコたちが魅せる究極のつまみは、酒好きな人々の心をきっとわくわくさせるはずだ。

文=古川諭香