自然妊娠の可能性は22歳から下降! 90日間メソッドで元気な卵子をつくろう

健康・美容

2018/10/24

『30代までに絶対に知っておきたい卵子の話』(金谷美加/WAVE出版)

 結婚の有無・子どもの有無も含め女性の生き方に広がりが出てきた昨今だが、子どもを望む場合、早めに情報を手に入れておいて間違いはないだろう。妊娠可能な年齢については諸説あるといわれるが、『30代までに絶対に知っておきたい卵子の話』(金谷美加/WAVE出版)の著者・金谷美加氏は、自らの医師としての経験を踏まえ、自然に妊娠する可能性は22歳から下降し始め41歳で限界を迎えるという。

 著書内ではより妊娠しやすい体を作るための「90日間メソッド」を提唱しているので、その内容を紹介したい。

■90日間で子宮環境を改善しよう

 体内環境が周囲の影響を最も受けやすくなるのが排卵90日前ということから、著者は卵子力アップに役立つ90日間の過ごし方を提唱している。ポイントは以下の4点だ。


1.質の良い食事
2.運動
3.有害物質の排除
4.ストレス発散と良質な睡眠

■質の良い食事

 食事といえば栄養面に目が向きがちだが、添加物や糖化リスクにも注意してほしいという。本書の中で、著者自身が妊娠中に添加物たっぷりのダイエット飲料を大量に飲んでおり、生まれた赤ちゃんは生後すぐに重度のアトピー性皮膚炎を発症してしまったという。明確には原因の特定はできないとはいうものの、著者は今でも後悔しているそう。

 またストレス発散には甘い物…となりがちだが、スイーツやお酒、コーヒーなど嗜好品の多くや、精製小麦類は老化を推進してしまうという。身体にいい食品としては、「まごわやさしい」=まめ(豆)、ごま(種実類)、わかめ(海藻)、やさい(野菜)、さかな(魚)、しいたけ(キノコ)、いも(芋)を意識して摂取することが大切だ。

■運動

 卵巣を良好な状態に保つためには卵巣の血流をアップすることが重要だという。定期的な運動によって、体内に血液がめぐり、酸素や栄養素が行き渡る。さらには、取り込んでしまった有害物質の排除もスムーズに進むというメリットがある。妊娠に必要な身体の「熱」は筋肉から作られるので、積極的に運動に取り組もう。

■有害物質の排除

 体内の老廃物や有害物質を取り除くこと。特に「タバコは卵子への虐待です」と警鐘を鳴らす。語気の強さにドキッとしてしまいそうだが、診察を通して著者が実感していることだそう。母親が喫煙者であった場合、新生児の内臓や四肢の欠損の可能性が高くなり、最悪のケースでは染色体異常による死産などもあったとのこと。本書によると妊娠してからの禁煙では遅すぎ、また副流煙も卵子の質を著しく低下させるので、赤ちゃんを望む人はできるだけ早い段階からタバコを避けるのがベストのようだ。

■ストレス発散と良質な睡眠

 現代人にはつきもののストレスや睡眠不足だが、こと不妊治療には深刻な影響が。強いストレスはホルモンに異常を発生させ、さらには卵子まで老化させてしまう。とはいえストレスゼロの生活は非現実的なので、自分のストレスをコントロールする「ストレスマネジメント」を心がけよう。人によっては不妊治療自体がストレス源になることもあるので「不妊治療をやめたとたんに妊娠した」というケースも実際多いそう。

■キャリアとの両立について

 働く女性にとってキャリアと妊活の両立は頭の痛いもの。しかし自身の経験もふまえ、著者はある程度割り切って治療に取り組むことをすすめる。

 著者が医師になった時代は、女医を一人前の働き手として認めることへの世間の壁は高く、信頼を得るためには男性以上に努力することが必要だったそう。そのさなか、一度は「仕事に専念する」と職場に約束はしたものの妊娠を優先した著者は「『だから女はダメなんだ、使えない』と女医のイメージを悪くするお手本になってしまったかもしれません」と自らを振り返る。しかし希望していた子どもを授かり「それでも、私はあの時に産んでよかったと思っています」と結論づける。

 人には個別の事情があり、本著で紹介された改善案を完璧に実行するのは難しいかもしれない。だがまずはできることから始めてほしい。

文=桜倉麻子