白砂糖より三温糖のほうが体にいいと思ってない!? 日常に潜む“間違いな選択”

暮らし

公開日:2018/11/3

『日本人の9割がやっている間違いな選択』(ホームライフ取材班:編/青春出版社)

 まわりの人が当たり前のようにやっていると、それが正しいと信じ、疑うことなく自分もそのやり方を受け継いでしまいがち。しかしその「正しい」と思っていることの多くに、実は根拠はない。何となく「〇〇そうだから」「そう聞いた気がする」という、非常に曖昧な理由で判断してしまっている。『日本人の9割がやっている間違いな選択』(ホームライフ取材班:編/青春出版社)は、そんな“間違いな選択”を解説付きで正してくれる本だ。

■砂糖は無漂白のヘルシーな「三温糖」をチョイス

 たとえば、日常的に使っている砂糖の選択。「白いものは体に毒」という説があることから、「白砂糖は使わない方がいい」「漂白されていない三温糖の方が体にいい」と思ってしまいがち。筆者も、なんとなく三温糖の方が体にいいような気がしていた。

 しかし本書によると、白砂糖は別に漂白されて白くなっているわけではなく、そもそも白くもないという。小さな粒であるために白く見えるが、実際は無色透明。そして三温糖が茶色いのは、加熱によって生まれる微妙な“焦げ”なんだそうだ。そのため、用途によって使い分けるのが正解なんだとか。料理によっては味や見た目に影響するため、仕方なく白砂糖を使っていたが、そんなふうに思う必要はなかったようだ…。

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■マヨネーズはカロリーの少ない「ハーフ」がお気に入り

 そしてマヨネーズにも、思い込みの罠が潜んでいる。筆者は味が苦手なのでハーフは使っていないが、「本当はハーフの方が健康的でいい」と思っていた。しかしカロリーハーフタイプは、「マヨネーズ」ではなく「サラダクリーミードレッシング」というカテゴリーに分類されている。

 そして脂質65%以上で調味料と香辛料抽出物質以外の食品添加物が入っていないもの、と規定されている「マヨネーズ」とは違い、多くの食品添加物が加えられ味が調整されているのだ。もちろん一概にどちらがいいとは言えないのかもしれないが、こういった違いを知らずに買っている人は意外と多いのではなかろうか。

■洗濯洗剤はどの衣類にも「液体洗剤」しか使わない

“間違いな選択”をしているのは、食品に限ったことではない。たとえば、洗濯洗剤。「液体洗剤」と「粉末洗剤」どちらか片方を使う人が多いと思うが、そうではなく、時と場合によって使い分けるのが大切なんだとか。近年主力となっている液体洗剤は、粉末洗剤と比べ種類も豊富で服が傷みにくい。しかし洗浄力では劣ってしまうため、汚れがひどい時は粉末洗剤の方がしっかりと洗えるそうだ。反面、粉末洗剤は洗浄力が強い分生地への負担も大きく、デリケートな衣類には向かないらしい。「粉末か液体かなんて好みの問題」だと思っていたのは、筆者だけではないはず…。

 どれも何となくの思い込みで選択していたが、こうやってひとつずつ見ていくと、自分の中の“当たり前”がいかに適当かを改めて知ることができる。ほかにも、冷蔵庫の中に入れるべきものと常温保存すべきものなど、今すぐ役立つ「選択」をサクサクと知ることができる。

 1度この『日本人の9割がやっている間違いな選択』を読んでみると、自分の常識はあてにならないことに気づけるはず。普段の「当たり前」が本当に正しい選択なのか、今一度確認しておいたほうがよさそうだ。

文=月乃雫