炊飯器の保温機能はムダ? 3つの家電の“使い方見直し術”で家事ストレスゼロに!【やってみた】

暮らし

公開日:2018/11/4

『暮らしのもやもや整理術』(松尾たいこ/扶桑社)

 ありとあらゆる便利な家電。皆さんの家庭でもそんな“便利な家電”を使われているのではないでしょうか。ところで、その家電の機能を活かしきれていますか? 便利だと思って買った家電が宝の持ち腐れになっていませんか? そうならないために、家電+ライフスタイルプロデューサーである著者が、家事の効率化アップのためのハウツーを教えてくれる『サリー流「効率家事」』(神原サリー/宝島社)がきっと役立つはずです。

 ここでは、新しい家電紹介ではなく、日々何気なく使っていた家電をより効率よく使うだけで、掃除・洗濯・料理などがもっと快適に行える目からウロコな方法がたくさん紹介されています。思わずすぐに試したくなるものばかりです。

 そこで、掃除機、洗濯機、炊飯器の効率よい使い方を実際に試してみました。

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1、<掃除機編>コードは出し惜しみせず、赤でストップ(P.42)

 最近ではコードレス掃除機も増えてきていますが、やはりパワーで考えるとコードありの方が強い気がします。そこで皆さんはこの電源コード、どこまで出して使っていますか? 使用範囲の分だけという人が多いのではないでしょうか。でも“掃除機を長持ちさせる”という観点からいうと、正解は「コードは黄色まで引っ張り、赤が見えたらストップ」なんだとか。

 なぜなら、掃除機の内部ではゴミを吸引するためにモーターがパワフルにまわっていて、熱を発しています。この時にコードが巻かれたままの状態だとこの熱が放出されず内部にこもり、モーターにもコード内の電線にも負担がかかって、故障の原因につながるからだそう。我が家でも普段は使う距離分くらいしかコードを出していませんでしたが、実際赤まで出してみると、長いコードが邪魔になると思いきや、掃除中は意外と気にならずに掃除機をかけることができました。コードの出し惜しみが、かえって掃除機にとってはよくないとは驚きですよね。

2、<洗濯機編>洗濯洗剤は必ず決められた投入口に(P.110)

 洗濯をするときに欠かせないのが、洗濯機と洗濯洗剤。この洗濯洗剤は、どこから入れていますか? どうせ一緒でしょと思って、ざーっと直接衣類に回しかけたりしていませんか? それはあまりにももったいない! 洗濯洗剤は、必ず決められた投入口に入れるようにしましょう。

 各メーカー、投入口に洗濯洗剤を注ぐことを前提に設計しているので、投入口から入れないと、洗濯洗剤が洗濯槽の水にまんべんなく溶けず、結果として汚れ落ちが悪くなったり、洗濯物に直接かかると溶けきらない洗剤が繊維に残ってしまう可能性もあります。

 逆に、投入口から入れることで洗剤と水が攪拌されて高濃度洗剤液になり、高い洗浄力が発揮されることになります。私自身、いつもは投入口から入れるようにしていたのですが、たまに面倒で、液体洗剤だから大丈夫でしょうと、洗剤を直接衣類に回しかけたりすることもありました。でも、ここで洗剤の効果を大きくロスしていることを知り、これからは絶対に投入口から入れることを心に決めたのでした。

3、<炊飯器編>ご飯の保温は3時間過ぎたらスイッチオフ(P.140)

 子どもが大きくなってくると、帰宅時間がバラバラで、一緒に食卓を囲むことも難しくなってきたりします。でも、できれば熱々ご飯を食べてほしいからと、炊飯器を保温状態のまま3時間以上も放置していたりしませんか? それはご飯の味が落ちるほか、電気代もかかって、無駄以外のなにものでもありません。

 保温機能は炊き立ての状態をキープするわけではないので、炊きあがって3時間も経つようであれば、スイッチを切ってコンセントを抜き、ご飯を1膳ずつラップで包んで、熱いうちに冷凍庫に入れてしまいましょう。こうして、食べるときにレンジで温めて食べた方が、保温するよりも無駄がなく、なによりおいしく食べられるんだとか。

 実際、保温機能は炊き立ての味をキープしてくれると思い込んでいた私としては、味が落ちているという事実に衝撃を受け、これ以降、炊いてすぐに食べられないときはラップで包んで冷凍するようにしました。これをレンチンして食べると、確かに炊き立てのように熱々ふんわりしたご飯で、十分おいしく食べられましたよ。今までの保温時間がかなり悔やまれます…。

 ここで紹介した家電以外にも、トイレはフタを閉めてから流すのがきれいを保つための鉄則。除菌・脱臭なら洗濯機ではなく衣類スチーマーで。冷蔵室は手前中央を空けたコの字型収納がベストなど、ほかにもまだまだトリビア的なネタがたくさん紹介されています。

きちんと使いこなせると、心も晴れやかに

 家にある家電について、最低限のことができればとりあえず満足していた今日この頃。でも本書で「えっ、これもだめ!?」「こうするだけで、そんなこともできるの!?」と、知らなかった家電のトリビアが次々に解き明かされ、最低限どころかまだまだ使いこなせていなかった自分自身がかなり悲しくなりました。

 でも、逆にちょっとの工夫や注意で、今まで以上に効率よく家電を使いこなせ、その効果を実感できたことで、かなりの充実感や満足感に満たされ、今は気分が晴れ晴れしています。みなさんも今一度家電の使い方を再確認し、上手に使ってよりよい生活環境を作り出していってみませんか?

文=JUNKO