過剰な謙虚さは要注意! “スルースキル”を身につけて面倒くさい人を上手にかわす!

暮らし

2018/11/30

『スルースキル “あえて鈍感”になって人生をラクにする方法』(大嶋信頼/ワニブックス)

 他人からの発言にすぐヘコんでしまったり、誰かに何かを頼まれると断りきれずにストレスばかり溜めてしまったりしている人というのは、意外と少なくないかもしれません。そんな生活がずっと続いていると、あるときふと“一人になりたい”と思ったりして、気の休まる暇もなくなってしまいます。

 そんな人たちに読んでほしいのが、書籍『スルースキル “あえて鈍感”になって人生をラクにする方法』(大嶋信頼/ワニブックス)。敏感過ぎるよりも、ほどよい鈍感力を持った方が人生がずっと楽になると教えてくれる一冊です。

◎謙虚さや下手に出る姿勢を過度に持つのは要注意

 他人への思いやりは大切。でも、過度に気にし過ぎると自分を苦しめることになりかねません。謙虚さもよく“美徳”と称されますが、あまりに持ち過ぎてしまうとやがて、周囲がみんな「自分勝手なモンスター」のように見えてしまうと、本書は指摘します。

 また、ふだんから下手に出る癖が付いている人も考えるべき部分があり、その根底にある理由は「相手に嫌われたくないからやめられない」ということです。相手との関係ができる手前で、内心「相手は自分と同じ人間じゃなくモンスター!」と思ってしまっているために、対等な関係を築きづらいといいます。

 自分の中で「悪夢」のように相手への邪推が広がると、落ち着く暇もなくなってしまいます。そんな生活から抜け出すための第一歩は「みんな自分と同じ人間」だという意識を持つこと。そうすれば、不快なことを言われたり、嫌なことを押し付けられたりしてもスルーすることができるようになるはずです。

◎スルーするための線引きを明らかにしてみる

 物事を気にし過ぎるがあまり、毎日の喜怒哀楽が激しくて忙しない……。そんな人たちに向けて、本書がすすめているのは「気にするべきこと、しなくていいことの線引き」を明らかにしておく方法です。

 言い換えれば“スルーするための線引き”ともいえますが、そもそも、気にし過ぎる人は「みんなが私に不利益をもたらす」と思っているからこそ、ついつい目の前のことに反応してしまうといいます。例えば、著者にとっては「ドケチ」「貧乏性」といった言葉が引き金になっていたようですが、それを乗り越えるべくたどり着いたのが「お金持ちの基準」で世の中を見ることでした。

 考え方を変えてみたら、著者は「それって私が気にするだけの価値があるの?」と思えるようになったそう。誰かになり変わるのはあくまでも一つの方法であるものの、自分の中で「価値がない」という基準を作っておくのは重要です。

◎相手の嫉妬をスルーして「自分を中心」に生きてみる

 悩み過ぎないためには「自分を中心に考える」ことが大切だと教えてくれる本書。著者はかつて「自分を中心に考えちゃダメ! 他人を優先させなきゃダメ!」と考えていた一人だといいますが、その意識を打破するためのきっかけとなったのは周囲からの「嫉妬」に気が付いたことでした。

 時折、おせっかいのように「あなたのやり方は間違っている」などの言葉をかけてくる人もいますが、じつは、その背景にあるのは嫉妬だと著者は分析しています。そういった発言をしてくる人はどこかで相手を見下しているし、自分の中だけで「正しいことをしている」という意識があるため、破壊的な人格に変身している可能性も考えられるそうです。

 そこで大切なのは、ときには鈍感になって「自分を中心」に物事を考えてみること。そんなことをしたら「友だちがいなくなるかも!」と不安がわいてくる人もいるかもしれませんが、見切りを付けると不思議と「自分を中心」に考えて成功している人たちが集まってくるといいます。

 一時期、他人の気持ちを推しはかる意味の“忖度”という言葉も流行りましたが、あまりに気にし過ぎるのも考えものです。自分にとってほどよいスルースキルを身に付けて、気楽な人生を手に入れましょう。

文=青山悠