「職場いじめ」「うつ病」… 自分の身を守るためにダメなリーダーの見極め方を知ろう

ビジネス

2018/12/4

『誰についていくべきか?』(加藤秀視/すばる舎)

 ダメなリーダーについていくと、大切な自分の人生を棒に振ることになりかねません。『誰についていくべきか?』(加藤秀視/すばる舎)は、数多くのリーダーを育成し、多くの人や組織を変革に導いてきた実績を持つ著者が、仕事、バイト、学校、家庭など、すべてのチームで役立つ「ついていくべきリーダー」を見極める58のコツを伝授する1冊です。

「ついていく人」とは、幼い頃は両親、学校や塾の先生、クラブ活動の顧問の先生などであり、社会人になると上司や先輩となります。優秀な指導者のもとで優秀な生徒が育つように、人を導くことに優れたリーダーのもとには優秀な部下が育ちます。それは優秀な人のそばにいることで耳にする情報、物事の捉え方、人生における価値観などがプラスのものに転じていくからです。

 ダメなリーダーについてしまうと、仕事に無駄が多く成果が出ないうえ、自分の人生を良くするための時間やエネルギーを削りとられるため、気持ちに余裕がなくなり家族や友人関係にまで悪影響を及ぼします。不幸な境遇に陥る、最悪の場合命まで落とすことさえあり、人生を棒に振ることになりかねないのです。

 日大の悪質タックル問題、電通の過労死問題、モリカケ問題、職場でのイジメや自殺、うつ病患者の増加などは、ついていくべきリーダーが見つからないことが原因のひとつだと著者は推測します。

 本書では、

・仕事に向き合っているか
・時間とお金を何に使っているか
・かっこいいか
・人間を熟知しているか
・自分と向き合っているか
・メンバーと向き合っているか
・集団を組織に変えることができるか
・戦略はあるか

を軸とした58のチェックリストでリーダーの見極め方を教えてくれます。

 ついていくべき人がわかると、どんなメリットがあるのでしょうか? まず仕事の優先順位がわかるようになり、成果に対しても効果的なアプローチができるようになります。仕事が楽しくやりがいが見つかり、成果を出し続けることで収入もアップします。また、いいリーダーは人を大事にします。大事にされた人は人に優しくできるので人間関係も良くなるのです。

 ついていくべきリーダーは、長所をうまく引き出しひとりの人間として大きく成長させてくれます。著者は、優れたリーダーとして、経済界では稲盛和夫さん、孫正義さん、スポーツ界では青山学院大学の原晋監督、サッカーの西野朗元日本代表監督などを挙げています。優秀なリーダーが見つかったら、そのマインド、考え方、行動などを学び自分のものになるよう努力し、次は自分がリーダーを目指してほしいと著者は述べ、リーダーになるためのアドバイスを挙げます。


・自分の成長に貪欲になり成長し続ける
・お金はすべて自己投資に
・失敗も成功もできるだけ早く多く経験しておく
・弱点克服よりも長所を伸ばすことに時間とお金を使う

 ダメなリーダーについていくことは命にも関わるリスクがあるのです。なかなか難しいことかもしれませんが、環境を変える勇気も必要です。本書はついていくべきリーダーを見極めるとともに、自分自身の行動を見つめる機会も与えてくれる1冊です。

文=泉ゆりこ