『ONE PIECE』91巻 ワノ国を開国するのは麦わらの一味!? 新章突入で張り巡らされる伏線にワクワクが止まらない!!

アニメ・マンガ

2018/12/5

『ONE PIECE』91巻(尾田栄一郎/集英社)

 ついに始まったワノ国編。尾田先生がかねてから書きたいと公言してきた珠玉のストーリーが『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)91巻で本格的にスタートを切る。

 本巻の最大の魅力は、新章に突入したときだけに味わえる、ストーリー序盤のワクワク感だ。ワノ国にはびこる闇、強敵の登場、今後の展開を期待させる謎。そのすべてがページをめくる手を加速させ、気づけばあっという間に91巻を読み終えていた。

■モモの助の母親“光月トキ”が死に際に放った予言

 ワノ国編の重要な登場人物として挙げられるのが、モモの助の母親である光月トキだ。

 モモの助の父親であり、ワノ国の九里という土地の大名であり、ポーネグリフの“石工”を務めた光月おでん。彼は九里の人々に愛され、白ひげを魅了し、海賊王ロジャーが惚れこむほどの男だったが、今から20年前、現在のワノ国の将軍オロチの手によって壮絶な死を遂げた。この過去はいずれ明かされるだろう。

 気になるのは、おでんが処刑されて間もなく妻のトキも焼き討ちに遭い、燃え盛る炎の中で死に際に放った彼女の予言だ。

月は夜明けを知らぬ君
叶わばその一念は
二十年を編む月夜に九つの影を落とし
まばゆき夜明けを知る君と成る

 この句を伝え聞いた将軍オロチは、意味をこう読み解いた。

20年後の月夜にこの恨みを晴らすべく
九人の侍達が化けて出て貴様を殺し…!!
ワノ国を開国する

 命尽き果てる間際に放ったトキの言葉。それからちょうど20年後の現在、9人の海賊たちがワノ国にたどり着いた。おそらく麦わらの一味のことではないか。このシーンを目にして、ワクワクしないわけがない。

 このほか91巻は、波乱の展開を予感させる伏線が山のように張られている。

 動物を懐かせる悪魔の実の能力者でありルフィの義兄“火拳のエース”に助けられた過去を持つ侍の少女「お玉」、カイドウの部下として麦わらの一味に立ちはだかる“最悪の世代”のあの男、ゾウを滅ぼしたカイドウの腹心“ジャック”を一瞬で切りつける盗賊団の棟梁「酒天丸」、そしてカイドウと将軍オロチが支配するワノ国の暗い影…。挙げればキリがない。

 新章に突入したときだけ味わえるストーリー序盤のワクワク感があふれんばかりの91巻。きっと読み終えた後は、ワノ国編がどのように展開していくのか気になって悶々とするはずだ。

■「海賊王に、おれはなる!」の言い回しの意味は?

 ワノ国編の今後が気になるところだが、今回はSBSも見逃せない。ルフィがよく口にするあのセリフの言い回しの意味について語られているのだ。

「海賊王に、おれはなる!!!!」

 今から約21年前、記念すべき第1話で放たれたこの言葉と共に、ルフィの海賊人生は始まった。それから何度もルフィはこの決めゼリフを放つのだが、こんな疑問を持つ人もいたのではないか。

「おれは海賊王になる!!!!」という言い方でもよくない?

 文法的にはまさしくその通り。後者のほうがきれいな文章だ。この当たり前の疑問を、90巻を超えてついにSBSに投稿したファンがいる。「P.N.ヒョニキ」さんだ。そして尾田先生は、この言い回しの意味を問う投稿に、珍しく真面目に答えている(変態SBSファンのために釘を刺しておくと、今回は尾田先生の変態トークが少なめだ。91巻を読んでSBSファンはもっと変態投稿を…うーん違うな…反省をしてほしい)。

 あー、とにかく。この答えは91巻を手に取って確かめてほしい。だが、「教えろ! バカヤロウ!!!」といきりたつファンのためにヒントを授けたい。まず1つ目が、「強い言葉」だ。学校の国語の授業を真面目に聞いていた人ならば絶対に分かるだろう。

 しかし! これだけでは答えにたどりつかない。もう1つのヒントは、尾田先生が大事にしているものだ。

「どうしても分からないぞ!バカヤロウ!!!」というファンは、第12巻収録の105話の、ルフィのセリフ「何で俺を殴る」に続く、ルフィとナミが繰り返す言葉を確認してほしい。それが答えだ。

 それでも「まどろっこしいぞ!バカヤロウ!!!」と怒り狂うファンは…これでも食らえ!“ウソップ呪文(スペル)”!

「ハグキに、口内炎が5個できた!!!!」

文=いのうえゆきひろ