ズボラでも大丈夫!「今月もお金がピンチ…」から脱出する、カンタン家計簿術

暮らし

2018/12/7

『かんたん家計ノート』(講談社)

 家計簿というと、小さい頃に親がつけるのを見ていましたが、筆者は家計簿を続けることに挫折してきました。お金を貯めるのは好きですが、細々とした生活費を計算するのは面倒だし時間もない、しかも数字は苦手だから難しそう。ましてや、最近は家計簿といえばアプリが人気ですし。

 だから、『かんたん家計ノート』(講談社)が27万人に支持されている家計簿だと知って驚きました。一度使ったら手放せない、母親に毎年プレゼントしている、という声が多く、中には親子2世代で使っている人も。

 実際に使ってみると、いわゆる主婦だけでなく、働き盛りの女性や、共働きの夫婦でも使いやすいことがわかりました。

■クレジットカードは「1日」ではなく「1ヵ月」の支出に

 今やキャッシュレス時代、この家計簿でもクレジットカードに対応しています。支出欄には「カード」という欄があって、クレカで買った物はここにチェック。使ったこと自体は記入しますが、支出としては家賃や公共料金などと同じ1ヵ月の「決まっている支出」欄に書き込みます。

 つまり、クレカは月々で銀行などから引き落とされるものだから、家賃や公共料金と同じ扱い。これ、すごく助かります。毎日の「残高」は財布に入れている現金なので、クレカ利用分を混ぜると計算が合わなくなるんですよね。

 クレカで何をどれだけ買ったのかは日々の支出に記録しつつ、実際の支出は引き落としの月にその総額を記入する。クレカ分を合算することの不安はこれで一気に解決しそうです。

■「毎日の生活費」と「大きな買い物やレジャー」は財布を分ける

 イレギュラーの支出となる「大きな買い物やレジャー」は、「特別支出」という別のページに記入します。これらは、ボーナスからやりくりするからです。これで、大きな買い物をしたから、その月は使えるお金が一気に減ってしまう、という事態をまぬがれます。毎月赤字になりがちな家計もこれで解消です。この賢いアイデアに感動しつつ、本来ならファイナンシャルプランナーが教えてくれるようなお金のテクニックが家計簿に書かれていることに驚きました。

■サボり屋さんに優しいポイント満載

 1日ごと、1週間ごと、1ヵ月ごと、そして1年間と、自然な流れでカンタンに収支をまとめられるから、家計簿が初めてでも迷うことなく続けられるでしょう。記入開始日を自由に決めて始められるのも大きなポイント。月初めに限らず、給料などの収入があった日から書き込むことができます。

 1日に書き込む時間はわずか1~2分。レシートさえ取っておけば、数日分をまとめてつけてもOK。レシートは、巻末の「レシート入れ」に保管しておけます。挫折しがちな筆者のような者にとっては、このような細かな気配りが何よりうれしいものです。

■「今まで損してた」と後悔するほどこの家計簿はすごい

 この家計簿を使ってみて、自分のお金の使い方にいろんな落とし穴があったことに気づきました。お金を使いすぎている項目が分かったり、「大体これくらいかな」と思って使っていた額が予算をオーバーしていたり。そんなに切り詰めなくても流出を防げたはずのお金がたくさんあって、今まで損してたな、という気分に。

 本の中に書かれている通り、家計簿とは「『年間の収支一覧表』でお金をトータルマネジメント」するものなのですね。家計簿に思いがけず「マネジメント」という言葉が出てきてドキッとしましたが、出ていくお金を把握しているからこそ、増えるお金もあるというもの。家計を管理して生活設計を立てていた母親のことを見直してしまいました。

 人生100年時代、ファイナンシャルプランナーに老後のお金を計算してもらうのと同じように、キャッシュレスな時代だからこそ、見えにくくなりやすいお金の流れを“見える化”することで、お金の不安などが取り払われるのではないでしょうか。もちろん、無駄なお金の流出を食い止めてお金が貯まるのを、実感をもって眺める楽しさもあります。

 そして、これが手書きでないといけないのです。今日の反省と明日への希望をこめて数字を記す、その一筆の重み! 一日の終わりにパソコンやスマホから離れて自分と向き合い、「今の自分には必要のない支出だ」「いつかここにもっと大きな数字を書くようになりたい」などと人生を見つめ直してしまったりして。

 ちょっと息抜きしたいときは、有名な料理研究家による美味しそうな料理のレシピや、毎日の料理や掃除がラクになるコツやルールを紹介したコラムをチェック。役に立つこと満載で、これだけでも買う価値があると思うほどです。

文=吉田有希