刺繍枠は不要! ハンドメイドで“世界にひとつだけの花”をアクセサリーに!

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公開日:2018/12/18

『立体刺繍で作る12カ月の花のアクセサリー』(PieniSieni/KADOKAWA)

 ハンドメイドのものづくりはお好きですか? アクセサリーを作ったことがある人もいるかもしれませんね。もし、自分の好きな花をアクセサリーにできたらと思ったことはありませんか? 生花ではありませんができます!

『立体刺繍で作る12カ月の花のアクセサリー』(PieniSieni/KADOKAWA)では、刺繍枠を使わないで完成させる季節ごとの可憐な花々のアクセサリーの作り方が紹介されている一冊です。

 立体刺繍とは、フェルトを芯にして刺繍をするオフフープ®技法を用いて作っていきます。フェルトを糸で覆って作ります。花弁に厚みがあるので、ふっくらとかわいらしい花を作ることができます。基本のステッチは、ブランケットステッチとサテンステッチのみとのこと。刺繍にはいろいろなステッチがありますが、2種類のみと聞けば、だいぶハンドメイドのハードルが下がってきませんか。

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 本書の表紙を飾るのが、かわいいパンジーとビオラをいくつも髪に編み込んだフェミニンな印象の女性。ページをめくっていくとまるでモード系の雑誌を見ているようで、それだけでも優雅な気分になります。月ごとにテーマの花が決まっていて、1月は椿、2月は水仙、3月は桜…。立体刺繍でできた季節の花々が髪飾りやブローチ、ネックレス、チョーカーなどに次々に生まれ変わり、季節の装いに彩りが加わります。アクセサリー作りが好きなら、作ってみたいとワクワクしてくるでしょう。さらに、ファッションの一部としてもアレンジ次第で、冬のパーティーでも活躍しそう!と想像を巡らせれば、ますます創作意欲もわいてくるのではないでしょうか。




 作り方についても刺繍部分だけではなく、花芯や花弁などの作り方、ワイヤーの扱い方、アクセサリーの土台、パーツの繋げ方など「アクセサリーを仕立てる」ところまで、カラーで説明があり、手順も細かくレクチャーされているので、世界でひとつだけ、自分だけの花、アクセサリーが手軽につくれそうです。もちろん、巻末には月ごとのテーマの花の作り方も詳しく掲載されています。

 また、本書はアクセサリーとしての花の紹介をしていますが、例えばインテリアのアレンジに用いて、お部屋を飾ってみるのもよさそうです。寒い冬の間、お部屋も華やいで元気がもらえるのではないでしょうか。そして、大切な人への手作りのプレゼントとしても、よさそうです。相手の好きな花を贈れば、とても喜ばれるのではないでしょうか。生花でなくても、花は生活に潤いを与えてくれますね。

 著者のPieniSieni(ピエニシエニ)氏は、日本フェルタート®協会代表理事で、刺繍枠を使わないオフフープ®技法を用いた立体刺繍を考案しました。現在はメディア出演や多数のカルチャースクールで立体刺繍の講師を務める一方、通信教育や新しいキットのデザイン発案、後生の育成に励んでいます。

 冬のひととき、立体刺繍の花のアクセサリー作りは、ひとあし先に春の予感で気分を癒してくれることでしょう。アクセサリーと組み合わせる春の服装を考えながら、一針一針、作業を進めるのも楽しそうですね。

文=小林みさえ