2018年アニメ驚きのダンス5選！『ジョジョの奇妙な冒険』『だかいち』『ミイラ』……

　アニメにおける華のある描写のひとつとして定着した感のあるダンス。これまで『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』、『プリキュア』シリーズのエンディング、そして数々のアイドルアニメを始め、さまざまなアニメダンスが展開され、視聴者の心を楽しませ、震わせてきました。もちろん2018年も、数多くのアニメでキャラクターたちがそれぞれの個性を発揮した踊りを見せてくれました。今回はその中から意外性の強かったダンスを5つご紹介します。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第7話「セックス・ピストルズ登場 その①」

　まずは2012年から続く『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの最新作『黄金の風』から。敵のズッケェロを生首状態にして拷問する中、特に脈絡もなくナランチャが踊り始め、ミスタとフーゴが加わるという原作では数コマで終わるシュールなくだりですが、アニメでは1分近いダンスシーンとなりました。原作愛溢れる描写で人気のシリーズではあるものの、“ギャングダンス”がここまで作り込まれると予想していた人はいないのでは？ ときおり差し込まれるズッケェロのサイケテイストな映像もいい味を出していました。

『ゾンビランドサガ』第7話「けれどゾンビメンタル SAGA」

　2018年もたくさんのアイドルアニメが生まれましたが、ゾンビと佐賀という奇抜な要素を加えた上で見事に昇華した異色作『ゾンビランドサガ』では驚きのライブが多数繰り広げられました。中でも主人公のさくらが所属するフランシュシュが初の大舞台・佐賀ロックフェスティバルに挑む7話で行なったライブは伝説的。ステージに雷が落ち、帯電したメンバーは声にエフェクトがかかり、指からビームを出しながら会場を盛り上げまくるという展開はゾンビならでは。印象的なダンスと合わせて記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。また同曲が初披露された3話からのメンバーの成長を思うと、「よか……」と漏らすしかありません。

『抱かれたい男1位に脅されています。』エンディング

　特にダンスに縁のない登場キャラクターが踊るのは、近年のアニメのオープニング＆エンディングではわりとよく見られる光景。しかし抱かれたい男1位・東谷准太こと“ちゅん太”と、2位・西條高人という超絶イケメンふたりが踊るとこれだけインパクトが強いものになるとは。バカンスを楽しんでいる風のふたりが、サビではエンディングテーマ「ちゅんたか！」に合わせスタイリッシュにダンス！ また放送中盤（11月22日＝いい夫婦の日！）には、彼らを演じる小野友樹さんと高橋広樹さんによる完全版ダンス動画も公開され話題を集めました。

『ミイラの飼い方』エンディング

　同じくエンディングで登場キャラクターがダンスを踊った作品から、『ミイラの飼い方』をピックアップ。この作品にはプロデューサーとしてドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で知られる那須田淳さんが参加。2年前に日本中を席巻した“恋ダンス”と同様に、サビではキャラクターがキレキレのダンスを見せてくれます（その際に真顔なのもポイント）。こちらは“中の人”たちだけではなく、スタッフやサンリオキャラクターまで踊ってみた動画がアップされたり、一般視聴者による動画のコンテンストも行われたりと大盛り上がりに。また最終回でのちょっとしたアレンジも、最後まで観ていた視聴者への嬉しいサプライズとなりました。

『ちおちゃんの通学路』第5話「まななっちお」

　最後は2018年有数の傑作ギャグアニメからご紹介。本作の主人公である女子高生のちおちゃんとその友人・真奈菜は、常日頃から互いを蹴落とし合う言動をし合う幼馴染。ふたりがいつものようにロクでもないことをしながら下校していたところ、風紀委員に悪影響を与えないために縁を切るよう咎められます。そこで彼女たちが友情の証として始めたのが小学校の体育で作ったダンス「まななっちお」。その内容は小学生らしい無邪気なものですが、それを高校生にもなって踊る様子はとても見応えがありました。また9話「イメチェンちおちゃん」でちおちゃんが披露した際どいポールダンスも衝撃的でしたよね。

　ここまで紹介したのはもちろん2018年のアニメで観られたダンスのほんの一部。中毒性の高い『ニル・アドミラリの天秤』オープニングや、ヒロインたちが雑にアイドルデビューさせられる『ありすorありす』第12話（ワキへのこだわりが特筆モノ！）、ついにライブの模様がすべて明かされた『少年ハリウッド』26話など、まだまだ語られるべきダンスがありました。そして間もなく迎える来年はどんな新基軸を見せてくれるか、またさまざまなアニメのダンスに注目してみましょう！

文＝はるのおと