世界一の皮膚の博士直伝! アトピーも頑固なかゆみも治す「1分肌活」とは

健康・美容

公開日:2019/1/2

『頑固なかゆみもアトピーも1分肌活で必ずよくなる』(豊田雅彦/三笠書房)

 かゆみは、痛みと同じくらい人生を左右する。身体中をかきむしって肌が赤くただれてしまったり、かゆみのせいで集中力が保てなかったり、自分に自信が持てなかったり…。そんな頑固なかゆみを治すには一体どうしたら良いのか。

 困ったかゆみに悩む患者たちを救うクリニックがある。うるおい皮ふ科クリニックは、かゆみに悩まされる人々にとって今話題の病院。院長は、国際皮膚科学会において、研究と臨床の両部門で単独世界一の賞を受賞した医学博士・豊田雅彦氏だ。彼は、「かゆみのない人生は必ず実現できる」と断言する。その言葉の通り、このクリニックでは、受診者の99%、約2万人の症状を軽減〜消失に導いてきたというのだから、驚きだ。そんな豊田氏の『頑固なかゆみもアトピーも1分肌活で必ずよくなる』(三笠書房)では手軽にできる肌トラブル改善の方法を教えてくれる。

 豊田氏の言う「肌活」とは、弱い肌を強くしてかゆみをなくし、肌の改善と治療を促進する習慣のことだ。皮膚の健康に重要な役割を果たす皮膚フローラ(細菌叢)は、バランスが崩れると、アレルギーや免疫疾患などにつながる。この皮膚フローラのバランスを保つのが肌活の目的のひとつ。といっても、難しいことは何もない。次の3つを行うだけで、かゆみは驚くほど改善されるという。

advertisement

肌活① 肌をうるおわせる(保湿)
肌活② 肌の内部の熱を冷ます(冷却)
肌活③ 肌を清潔に保つ(清潔)

 どれもすぐにできそうなことばかりだが、改めて意識してみると、いかに普段の生活が肌に負担をかけていたか気づかされるだろう。たとえば、「③清潔」については自信を持つ人も多いだろうが、長風呂は良くない。肌のためには38~40℃のゆるめのお湯で、つかるのは10分以内がベストだ。身体を石鹸で洗うのも1日1回まで。かゆみを気にして肌を洗いすぎることは、かえって皮膚フローラの乱れを生み出し、アトピー性皮膚炎を誘発する一因にもなるから注意しよう。

 かゆみに悩まされる人たち、特にアトピー性皮膚炎患者の間では誤った知識が飛び交うことも少なくない。それは、原因となるアレルゲンや悪化因子が患者によって異なるため、さまざまな風説が生まれやすい傾向にあるのだろう。「アトピーは治らない」「ステロイドを使うと悪化する」というのは大きな誤解。豊田氏によれば、アトピー性皮膚炎は治る病気だという。アトピー性皮膚炎は、よい状態と悪い状態を繰り返すものであり、改善したように見えても、しばらくすると症状が悪化する。プロアクティブ療法では、症状のない時も、ステロイド外用薬をこれまで炎症があったすべての部位に塗り続け、ゆっくりと塗る回数を減らしていくことで、症状を抑えていく。アトピー性皮膚炎を治した人は皆、肌活を心がけたのはもちろんのこと、悪化要因を排除し、風説に惑わされず、適切に薬を使用し続けたのだ。自己判断で治療を中断するのはNG。豊田氏によれば、アトピー性皮膚炎に詳しい皮膚科専門医の元で適切な治療を受けることが何よりも大切だという。

 この本では、アトピー性皮膚炎を始めとして、あらゆるかゆみについて考えられる要因とその対処法に触れている。肌活を基本に、対処法を学べば、あなたのかゆみも解消できるかも。あなたもこの本とともに、肌活に挑戦してみよう! あなたを、かゆみのない快適な生活が待っているにちがいない。

文=アサトーミナミ