異世界に飛ばされたのは、少年でも少女でもなく21歳のOL!?

ライトノベル

2012/4/8

その背に咲くは水の華 - ヴィレンドルフ恋異聞

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 中央公論新社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:夏目翠 価格:648円

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学生の頃に母が他界してから、父親の言いつけで家事をして、遊ぶ間もなく友達も作れなかったOL、未緒。
恋人に捨てられ、会社はリストラされ、心身ともにボロボロになってしまったある日、これまでの鬱憤が爆発する。生まれて初めて父親に反抗し、弟に止められながらも家を飛び出した未緒だったが、途中でマンホールの穴に落ちてしまう。目が覚めた先は人身売買のまかり通る、言葉の通じない異世界・ヴィレンドルフ! 奴隷となった未緒の前に現れたのは、イケメンだけど皮肉屋の宰相補佐官・エアリスとその従者・セドリクだった。

主人公のどん底から始まるこの話。未緒が私よりひとつだけ年上という事もあいまって、読んでいていたたまれなかったです。私はまだ学生なので社会人の彼女の気持ちは完璧には分からないのですが、それでも、修学旅行も許されず、一番遊びたい時期に家庭に縛られた少女の事を思うと胸が痛いです。「作者の鬼!」とは思いますが、物語の親は獅子のように主人公を叩き落としてこそですよね。

どん底にいる未緒だからこそ、応援したくなる。「うわあああもう頑張れえええぇぇ!」と思っていると、そこに現れるのは案の定、ファンタジーには付き物の、ステキな王子様!――かと思いきや、鈍いうえに無神経な宰相補佐殿。未緒の働いている屋敷に来たエアリスとセドリクが、“とある何か”を見て彼女を連れて行くことを決めます。

もしかして、未緒には何か隠されたことがあるのだろうか? 果たしてそれは一体…。ワクワクしながら読み進めていくうちに、どんどんと登場人物が増え、未緒の物語から異世界・ヴィレンドルフの物語へと転進していきます。シリーズモノで、顔見せも兼ねているようなので、今後が楽しみになります。

果たして、未緒はヴィレンドルフにどのような影響を与えるのでしょうか。そして、無事に元の世界へ戻れるのでしょうか。

ヴィレンドルフ恋異聞シリーズ、ここに開幕!


ステキなイラスト。ドキドキします

ずらっと並べられる、ファンタジー好きにはたまらない単語たち!

ちょくちょくと入る家族に対する憎悪

当たり前のように人身売買のまかり通る世界。ようやくとある事実に気づく