味噌汁の具、何入れる? 人気の味噌汁専門店が提案する、具だくさん“おかず味噌汁”レシピ

食・料理

2019/1/11

『味噌汁専門店のおかず味噌汁100』(美噌元/世界文化社)

「味噌汁」と一言で言っても、各家庭によって入れる具材や味噌の種類、出汁などそのレシピはそれぞれ。よその家でご馳走になる機会があると、自分の家とよその“当たり前”の違いにカルチャーショックを受けることも度々ある。逆もまたしかりだ。筆者は汁物に具材をたっぷり入れる派なのだが、「え、そんなに入れるの?」と驚かれたことがある。

 それぞれどちらにも魅力はあると思うが、具をたくさん入れることで栄養をたっぷりと摂ることができ、「おかず」としての役割も果たしてくれるので、個人的に普段使いとしては具だくさんの味噌汁をよく作る。

 先日、そんな筆者としては見逃せない『味噌汁専門店のおかず味噌汁100』(美噌元/世界文化社)という本が登場した。この本は、人気の味噌汁専門店「美噌元」の味噌汁を家庭で作れるという画期的なレシピ本。どれも「おかず味噌汁」というタイトルにふさわしい、具がたっぷりと入ったものばかりだ。そこで早速、本書の中からいくつか作ってみた。

■「ホクホクじゃがバターの味噌汁」(P.60)

 1つめは、「ホクホクじゃがバターの味噌汁」。鍋にだし汁、じゃがいも、玉ねぎを入れてじゃがいもが柔らかくなるまで煮込み、砂抜きをしたあさりを加えて口が開いたら味噌(信州味噌と麦味噌を合わせたもの)を溶く。あとは器に盛ってバターを加えれば完成だ。

 ホクホクとしたじゃがいものうまみとあさりの出汁に溶けたバターのコクが加わり、しっかりと深さのある味に仕上がっていた。食べごたえもあり、出汁のおいしさも存分に味わえる一品だ。味噌は家庭にあるもので問題ないが、甘めのものと相性が良い。

■「梅しそ豚汁」(P.76)

 2つめは、「梅しそ豚汁」。鍋にだし汁を入れて温め、豚肩ロース薄切り肉に片栗粉をまぶして湯通ししたもの、千切りにしたやまいも、豆腐を加えて中火でさっと煮る。味噌(信州味噌+八丁味噌)を溶き、器によそって青じそと梅をのせたら完成。

 片栗粉をまとわせたしっとり柔らかい豚肉、やまいも、豆腐と、優しくするすると入ってくる。それでいてボリュームもしっかりとあり、青じその爽やかさ、梅の酸味で味の変化も楽しめる。味噌はすっきりとした味わいの味噌を使うと、全体の味を引き締めてくれるようだ。

■「鶏肉と春雨のゆずこしょう味噌汁」(P.95)

 最後は「鶏肉と春雨のゆずこしょう味噌汁」。鍋にだし汁を入れて温め、そぎ切りにした鶏むね肉に片栗粉をまぶして湯通ししたもの、茹でてざく切りにした春雨、まいたけ、白菜を入れて中火で5分煮る。あとは万能味噌(味噌、おろし生姜、おろしにんにく、ごま油を合わせたもの)とゆず胡椒を加えてひと煮たちさせれば完成。

 鶏肉や春雨が入ることで、汁物というよりは鍋に近い感覚の味噌汁。万能味噌を使うことで、食欲をそそる香り豊かな仕上がりになっていた。片栗粉の効果で少しとろみがあり、食べていると体がぽかぽかしてくる。

 肉に片栗粉をまぶしたり、薬味をうまく使ったりすることで、いつもの味噌汁がまるで別のおかずのような、新しい感覚の食べ物に変化する。また、余った味噌汁はミキサーにかけるとポタージュにもなるとのこと。ほかにも鍋のようにご飯や麺を入れてみたり、調味料を足してみたりといくらでもバリエーションがつけられるそうだ。これからの時期、おもちを入れるのもおいしそう。

 また、ベースの味を味噌から醤油に変えるなどすれば、さらに可能性が広がる。この『味噌汁専門店のおかず味噌汁100』が1冊あれば、もう汁物に困ることはなさそうだ。

調理・文=きこなび(つきのんキッチン)